第10回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

前回は“なぜ換気が必要か”を俯瞰しました。今回は一歩踏み込み、設計の出発点「必要換気量」をどう決め、どんな風に“通り道(ダクト)”を整えるかを、実務寄りに解説します。現場で迷わないチェックリストも最後に付けました。🧭

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1. 必要換気量=「人+用途+発生源」で決める
必要換気量は、単に床面積で決めるのではなく、人の滞在(CO₂・体臭・呼気湿気)、用途(会議・調理・入浴・製造)、発生源(溶剤・粉じん・熱・臭気)を組み合わせて考えます。
• 人基準:一人あたりの外気量(例:20〜30m³/h/人など)を掛ける。ピーク人数に合わせるか、CO₂連動で可変にするかを検討。🧑‍🤝‍🧑
• 用途基準:更衣室・トイレ・喫煙室・厨房などは標準換気回数の目安を参照。臭気・湿気が強い場所は高めに。🚻🍜
• 発生源基準:局所排気フードで捕集できるなら、室全体の換気量は控えめでもOK。逆に発熱が大きい機器があるなら空調と連携して外気量を上げる。🔥
実務メモ:CO₂センサーを“呼吸域”に近い1.0〜1.2m高で、直吹き風の当たらない場所へ。誤検知を防ぎます。📏

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2. 換気回数の目安と計算の流れ
1) 室の用途から換気回数の目安を仮設定(例:事務室 2回/h、更衣室 6回/h、トイレ 10回/h)。

2) 室内容積(m³)×換気回数(回/h)=必要換気量(m³/h)。

3) 複数室の同時使用率を考えて“系統化”。ピーク同時を1.0とするか0.7程度でまとめるかは用途次第。📊
小さな例題
• 事務室(8m×6m×天井2.7m)→ 容積129.6m³。2回/hなら259m³/h。人数10人で人基準30m³/h/人なら300m³/h。大きい方を採用。✅

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3. ダクト設計:圧力損失と風速のバランス
ダクトの世界では圧力損失(Pa)が主役。ファンは静圧を使って空気を押し流します。損失が大きすぎると風量が出ません。逆に断面を過剰に大きくするとコスト・スペース・揺れが増えます。
• 推奨風速目安:幹線 6〜8m/s、枝 4〜6m/s、末端 2〜4m/s(騒音や結露、コストのバランスをみて微調整)。🏎️
• 損失要因:ダクト長・曲がり・分岐・ダンパ・フィルタ・サイレンサ。エルボは開先Rを大きく、分岐は45°やテーパで滑らかに。🛠️
• 均等圧法/静圧復帰法:分岐後の各支管が同じ静圧に“帰る”ように、ダクト寸法とダンパ設定を調整。職人技と計算の両輪です。🧮
実務メモ:VAV化を見込むなら最低風量時の風速もチェック。末端で1.5m/sを下回ると空気が“重く”なり、滞留やドラフト感のムラにつながります。

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4. 騒音(NC/NR)と振動の対策
音は“速い空気”と“乱れ”から生まれます。
– 末端近くでの急激な絞り込みを避ける。
– サイレンサはダクトサイズに合った長さを確保。短すぎると効かない。
– ファンとダクトの間にキャンバス、機器は防振ゴム/バネでアイソレーション。🔇

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5. 結露と保温—露点を恐れよ外気導入や冷房期のダクト壁温が露点を下回ると、結露→カビ→錆の負の連鎖。
– 冷える区間は保温(断熱)を。屋外や未空調スペースは特に厚めに。
– ドレンパンやドレン配管の勾配、封水を忘れずに。💧

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6. 施工の視点:吊り金物・点検口・意匠
• 吊り:ピッチ、揺れ止め、梁の芯を外さない。耐震ブレースは壁・梁に正しくアンカー。

• 点検口:フィルタ・ダンパ・センサ周りには必須。脚立の置き場所も含めて“作業動線”を設計。

• 意匠:見える化ダクトは継ぎ目とビスピッチの美しさが命。塗装前の脱脂も忘れず。🎨

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7. チェックリスト(保存版)
☐ 人数・用途・発生源を定義した

☐ 必要換気量と換気回数を計算した

☐ 系統図に同時使用率を反映した

☐ 風速・静圧・騒音のバランスを確認した

☐ 保温・結露・ドレン計画を入れた

☐ 点検口・メンテ動線を確保した

☐ 制御(常時/在室/CO₂)と試運転手順を決めた ✅

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8. 等価長さと“曲がりの罪”
エルボ1個で直管何メートル分?という概念が等価長さ。例えば矩形ダクトの90°エルボ(一般的なR)で直管5〜15m分の損失になることも。曲がりを1個減らす=ダクト10m短縮に匹敵するケースがあり、意匠・構造と早期に擦り合わせる価値大。🧩

9. 具体計算ミニ演習(手計算版)
• 目標風量:900m³/h(=0.25m³/s)

• 幹線:矩形400×200、風速3.1m/s → まずまず。

• ダクト長20m、エルボ4個(等価長さ40m相当)、フィルタ初期30Pa、サイレンサ20Pa、末端機器20Pa。

• 直管損失:0.6Pa/m×(20+40)=36Pa(仮)

• 合計静圧:36+30+20+20=106Pa → ファン曲線から運転点を探す。余裕を見て150Pa仕様で選定。🧪
実務メモ:“初期”と“最終(フィルタ目詰まり)”の両方で点を確認。最終時に風量が落ち過ぎないよう、ファンの余力やアラーム設定を。

10. よくある落とし穴
• 給気忘れ:排気だけ強くして負圧地獄。ドアが重い、隙間風、臭気逆流。→ 補給給気の導入、ルートの再設計。

• 点検できない:天井裏でフィルタが抜けない。→ 図面で作業姿勢まで確認。

• 結露トラップ:断熱をケチって天井シミ。→ 露点計算と保温厚の確認。

• 制御が難しすぎ:誰も触らない高機能。→ 運用者ヒアリングで“使いこなせる”設定に。🧑‍🔧

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11. 給排気バランスと圧力ゾーニング“どこを陰圧・陽圧にするか”は快適さと衛生を左右する設計の肝。
– トイレ・厨房・喫煙室:周囲より陰圧(排気>給気)。臭気や煙の拡散を防ぐ。
– 診察室・研究室・清掃済みエリア:周囲より陽圧(給気>排気)。外部の汚染空気を侵入させない。
– 共用部:中立に近く、ドア開閉時の気流を最小化。
差圧の目安は±2〜5Pa程度から。過度な差圧はドア開閉の支障・漏気増加につながるのでNG。⚖️

12. 試運転・調整(Cx)の基本
• 測定機器:アネモメータ、ピトー管+微差圧計、CO₂モニタ、温湿度計。

• 手順:系統ごとのダンパ全開→総風量確認→末端でバランス取り→制御連携(CO₂・在室)→騒音測定→記録。

• 引き渡し書:設定値(上限/下限)、フィルタ差圧のアラーム値、清掃交換の目安も明記。📋

13. 使う道具(現場の相棒)
脚立・ヘッドライト・マーカー・結束バンド・ブチルテープ・トルクレンチ・防振ゴム・レーザー距離計・吸音材・アルミテープ…。“測る、留める、塞ぐ、伝える”が基本動詞。🧳

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14. まとめのミニチートシート
• 人→外気量、用途→換気回数、発生源→局所排気

• 風速は幹線6〜8・枝4〜6・末端2〜4m/sを起点に調整

• 等価長さで曲がりの“罪”を見える化

• Cxで“図面通り”を“現実通り”に合わせ切る

• 圧力ゾーニングで臭気と清浄度をコントロール
ここまでできれば、換気設計の7合目。あとは経験値で“外しにくい形”に磨き上げましょう。⛰️

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まとめ
換気設計は数字×感覚×現場性の総合格闘技。数字だけでも、経験だけでも片手落ちです。計算で“外しにくい骨格”を作り、現場で“流れる形”に仕上げる。次回は、機器選定編として「ファン・全熱交換器・ダンパ・サイレンサ・センサー」を、選定のコツからメンテの勘所まで一気に解説します。お楽しみに!🚀

 

 

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第9回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

こんにちは!「換気設備工事」連載の第1回へようこそ。まず最初は「そもそも換気って何?」「なぜ手間とコストをかけてまで換気設備を整えるの?」という根本の話から始めます。結論から言うと、換気は“目に見えないリスクを外へ逃がし、必要な空気を中へ招き入れる仕組みづくり”。快適さ、健康、安全、そして建物の長寿命化に直結する超・重要テーマです。

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換気=「汚れた空気を出し、きれいな空気を入れる」こと
換気の役割はシンプルです。屋内で発生する二酸化炭素(CO₂)、湿気、臭気、化学物質、微粒子を屋外へ排出し、外気を取り込みます。人がいるだけでCO₂は増え、調理やシャワーで水蒸気が増え、清掃や製造工程では化学物質が舞います。これらがたまると、頭がぼんやりする、カビが生える、壁内が結露する、機器の寿命が縮む…といった問題に直結します。‍

よくある誤解
• 「窓を時々開ければ十分」→ 風が弱い日や冬場は期待通りに動かず、居室によっては空気が滞ります。計画的な換気は“いつでも・どこでも”必要量を確保します。️
• 「空調があるから換気は不要」→ エアコンは主に“熱”を扱う機器。空気の入れ替え(新鮮空気の導入)は別の仕事です。❄️
• 「強いファンを付ければ解決」→ 風量だけでなく、空気の“通り道”の設計が要。吸う場所と入れる場所のバランスが崩れると、隣室から臭いが逆流することも。

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機械換気の方式:第1種・第2種・第3種
日本の建築でよく使われるのは以下の3方式です。用途やコスト、気密性に応じて選びます。
• 第1種(給気・排気を機械で): 室内圧をコントロールしやすく、熱交換器と組み合わせれば省エネ・快適性が高い。病院、オフィス、高気密住宅などに。
• 第2種(給気は機械、排気は自然): 室内をやや陽圧に保ちやすく、外部粉じんの侵入抑制に有効。クリーン度が必要なエリアの前室などで。
• 第3種(給気は自然、排気は機械): 住宅や小規模店舗で一般的。コストが抑えやすいが、外部条件の影響を受けやすいので計画と運用が肝。
方式選定は“用途・気密・コスト・省エネ・メンテナンス”の総合点で決めましょう。

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「必要換気量」と「換気回数」をざっくり理解する
設計でまず決めるのは“どれだけ入れ替えるか”です。指標は2つ。
1) 必要換気量(m³/h): 人数や発生汚染物に応じた必要風量。人が多い空間や作業でVOCが出る場所は多めに。
2) 換気回数(回/h): 室内容積に対して1時間に何回入れ替えるか。例えば体臭や湿気がこもりやすい更衣室や浴室周りは高めに設定。
例:容積120m³の会議室で2回/hなら、240m³/hの換気が目安。人数やCO₂センサーと組み合わせて“可変”にするのが今風です。

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空気の「通り道」をデザインする
換気は“吸う・吐く”の2点だけでは機能しません。空気は最短距離ではなく、抵抗の少ない道を選ぶのが性質。だからこそ、以下を押さえます。
• 給気口と排気口の位置関係: 同じ壁面で近すぎるとショートサーキット(空気が室内を通らず直行)に。対角線配置や高さ差で室内を横断させる。
• 風の邪魔者: 収納や間仕切り、背の高い家具。家具配置の提案までできるのが“良い設備屋”。
• ドアのアンダーカット/ガラリ: 部屋間のバイパスを確保。逆に臭気を閉じ込めたいトイレは個室内で完結する排気計画に。
• 負圧/陽圧の使い分け: 臭気源のあるトイレや厨房はやや負圧、清浄度を保ちたい診察室やクリーンエリアは陽圧。⚖️

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省エネの視点:熱回収と可変風量
外気をそのまま入れると冷暖房負荷が増えます。全熱交換器を使えば、排気の熱と湿気を回収して外気を事前調整。さらにデマンド制御換気(CO₂/VOC連動)やVAV(可変風量)で、必要なときだけ賢く動かせます。結果、光熱費も快適性も両取りに。✨

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メンテナンスまで含めて「設計」
換気設備は“付けて終わり”ではありません。フィルタ清掃、ファンのベルト点検、ダクトのグリス堆積、ドレン詰まり…。点検口をどこに設けるか、フィルタをユーザーが触れる高さか、脚立なしで作業できるか。将来の人件費まで含めた設計が、総コストを最小化します。

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失敗事例から学ぶ(現場あるある)
• 新築住宅で24時間換気を止めたら結露でクローゼットにカビ…→ 冬でも止めない、もしくは弱運転に。️
• 厨房の排気だけ強くして店内が強負圧、ドアが開かない&トイレ臭が客席へ逆流…→ 補給給気をセットで。
• 事務所のCO₂が常に1500ppm超えで眠い…→ 会議・昼休みの人数ピークに合わせて制御、センサーの設置位置も見直し。

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室内空気質(IAQ)の指標をつかもう
実務では“体感”と“数値”を両輪で見ます。代表的な指標はCO₂、温度、相対湿度、PM2.5、TVOC(総揮発性有機化合物)など。CO₂は1000ppmを一つの目安(会議中は上がりがち)として、800ppm前後を保てると眠気やだるさが大きく軽減されます。湿度は40〜60%が快適帯。冬は加湿、梅雨は除湿と、換気・空調・加湿器のチームプレーが重要です。️

シックハウスと法規の背景(ざっくり)
日本では過去の住宅の気密化・材料の変化を背景に、「化学物質による健康被害」への関心が高まりました。その結果、居室に計画換気を備えることが一般化し、24時間換気の運用が推奨されるようになりました。法や基準の細部は用途・時期で異なるため、実際の案件では必ず最新の要件と仕様書を確認しましょう。

住宅・店舗・工場で何が違う?
• 住宅:音と省エネ、メンテの容易さが最重要。第3種が多いが、高気密住宅では第1種+熱交換の快適性が魅力。️
• 店舗/オフィス:人の出入りが多く負荷変動が大きい。CO₂連動でメリハリ運転、厨房や喫煙室など臭気源との圧力ゾーニングがカギ。
• 工場/作業場:局所排気で“発生源対策”が基本。粉じん・溶剤・熱の性状を押さえ、法令に適合させる。

ちょこっとQ&A
Q. 24時間換気は電気代が心配…
A. 近年のECファンは省エネ。弱運転で数十W台も珍しくありません。熱交換と合わせれば冷暖房費の悪化も抑えられます。⚡
Q. 花粉が多い日は換気したくない
A. 外気側に中性能フィルタを入れれば侵入を大幅に低減。差圧上昇に合わせた交換計画が必要です。
Q. ニオイが消えない
A. 通り道の見直し(ショートサーキット解消)、圧力差の再設定、ダクト汚れの清掃、活性炭の導入などが効果的。

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小さな行動が大きな差に
運用でできる工夫はたくさんあります。フィルタ掃除のリマインド、CO₂モニタの設置、ドアのアンダーカットの確保、家具の背面クリアランスの確保…。“空気の流れを想像する癖”をつけるだけで、体感がガラリと変わります。

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次回は数式も怖くない「必要換気量&ダクト設計のキホン」。現場で即役立つ“考え順序”を一緒に身につけましょう!✍️

 

 

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第8回ダクト工事雑学講座

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さて今回は

~ニオイ・結露・暑さを“原因から”断つ~

 

設備は入れて終わりではありません。フィルタの目詰まり、ダンパのズレ、外気条件の季節変動——これらは少しずつ快適性と省エネをむしばみます。今日は“直すべき順番”と“効くメンテナンス”を、現場感覚で解説します。


1|症状から当たりをつける

  • ニオイが取れない :排気不足より給気位置ミスのことが多い。→客席側に逆流していないか煙テストで確認。

  • 結露・カビ :外気導入の断熱不良・風量不足・風速過多(滞留/短絡)のいずれか。→ダクト断熱と露点の見直し。

  • 暑い・寒いムラ ️:吹出し口の到達距離不足やレイアウト変更による短絡。→吹出し形状変更や風向可変で改善。

2|メンテは“上流から”が鉄則

  1. 外気取入口の清掃・離隔確認(虫・落葉・油煙)

  2. フィルタ点検(圧力損失で交換判断、目視だけはNG)

  3. ファン・ベルト・防振(回転数・振動・軸受温度)

  4. ダンパ初期値復帰(工事後の“仮設定”を正規化)

  5. 末端風量バランス(TABで帳尻合わせではなく“配管抵抗”を整える)

この順番を守ると、無駄な部材交換を防ぎ、効果測定が明確になります。

3|年間スケジュールの作り方

  • 春(冷房前):外気量・除湿計画の見直し、ドレン詰まりチェック。

  • 夏(高負荷):連続運転での異音・振動監視、夜間の温湿度ログ取得。

  • 秋(切替期):ダンパ開度の季節リセット、消音器の汚れ確認。

  • 冬(加湿期):結露対策の断熱補修、外気取入口の凍結・着雪対策。

4|省エネと快適の“二兎”を取る改善

  • インバータ最適化:ピーク時間帯だけ上げ、アイドルは絞る。**電力▲10〜30%**が現場実感。

  • CO₂連動換気:人の多い時だけ自動増風。会議室・学習塾・美容室で満足度アップ。

  • 熱交換換気(顕熱/全熱):外気導入量を落とさず空調負荷を低減

  • ダクト改修のミニマム化:全更新ではなく、曲がりR拡大・不要分岐撤去・フレキ短縮で圧損改善→静音化も同時達成。

5|“見える化”が現場を強くする

  • センサー3点セット:CO₂・温度・湿度。月次でしきい値と乖離をレビュー。

  • ダッシュボード:担当者がスマホで風量・差圧・アラートを確認。異常の早期発見でダウンタイム短縮。

  • メンテ記録:交換日と“理由”を残す。**“なぜ変えたか”**が次回の判断基準。

6|ミニ事例(要約)

  • ベーカリー:焼成時の熱と臭気が客席へ。→補給給気を床面近くへ移設、排気フードを縁流型に変更。臭気苦情0・電力▲12%

  • オフィス:午後に眠気・だるさ。→CO₂連動に更新、会議室ブースト機能追加。平均CO₂▲400ppm・生産性改善の声

“直す順番”と“見える化”で結果が出る

場当たり的な交換より、上流からの点検→バランス→制御で手堅く改善。私たちは点検・洗浄・TAB・制御最適化までワンストップで支援します。におい・結露・暑さのお困りごと、まずはお気軽にご相談ください♻️

 

 

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第7回ダクト工事雑学講座

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さて今回は

~“ちょうど良い風”~

「ニオイがこもる」「暑い・寒いムラがある」「作業効率が上がらない」——現場の悩みの多くは“空気の流れ”で解決できます。換気設備・ダクトは、見えないインフラ。だからこそ、設計の入り口で外さないことが最短のコスト最適化につながります。ここでは用途別の考え方から、失敗しない設計・施工の要点までをまとめます。


1|用途で変える“風の作り方”🧭

  • 飲食店 🍜:客席はドラフト感(風当たり)を抑えつつ、厨房の排気主導。排気>給気の軽い負圧で臭気拡散を防止。レンジフードやフード形状、補給給気の位置がキモ。

  • 工場・作業場 🏭:発熱源・粉塵源を「局所排気」で囲い込み、作業者側へ逆流させない。ライン変更が多い現場はダクトの分岐余裕と点検口を計画。

  • オフィス 🏢:CO₂・湿度を監視し、**換気量の可変化(VAV)**を検討。会議室は短時間高負荷に対応できるブースト運転を前提にゾーニング。

  • 医療・研究 🧪:清浄度や圧力差管理が命。陽圧・陰圧の切り替え要件は早期合意。フィルタメンテナンス性と差圧計の見える化が安全性を左右。

2|失敗しない設計の黄金則✅

  1. 発生源主導:ニオイ・熱・湿気・粉塵は“出た瞬間”に捕まえる。全体換気の前に局所排気を設ける。

  2. 給排のバランス:排気だけ増やすと隙間風・扉の開閉不良が発生。補給給気の量・経路・温湿度を同時設計。

  3. 風速と騒音の両立:ダクト内風速を上げれば細く安いが圧損・騒音が増える。騒音基準を先に決めて配管径を確定。

  4. 点検性の先出し:フィルタ・消音器・ダンパは**“触れる位置”**に。天井点検口サイズ、脚立高さ、工具の入りしろまで図面で明記。

  5. 将来余裕:テナント入替・ライン変更に備え、干渉しないルート20〜30%の風量余裕(制御で普段は絞る)。

3|施工でやりがちなNGと回避策⚠️🧯

  • NG:長いフレキダクトの多用 → 回避:可能な限り板ダクト+**緩やかな曲がり(大曲率)**で圧損を低減。

  • NG:ダンパ開度が“現場合わせ”のまま → 回避:**TAB(試運転・風量測定・バランス調整)**を計画に組み込み、記録を残す。

  • NG:排気フード直上に梁・照明 → 回避捕集効率が落ちるので設計段階で干渉チェック。

  • NG:外気取入口が排気口の近接 → 回避:風向、建物の負圧帯を計算。クロスコンタミを避ける離隔・高さを確保。

4|小さな投資で効く改善案💡

  • 可変風量制御(VAV):人の多い時間帯だけ自動で増風。省エネ&快適性UP。

  • DCファン+インバータ:微妙な風量調整が可能。騒音も低減。

  • CO₂・湿度見える化 📊:タブレット表示で“空気の不満”を可視化→苦情・体感ギャップが減る。

  • 消音器・防振:夜間店舗やオフィスフロア下階への音配慮でクレーム予防。

5|導入事例スケッチ(要約)📝

  • 焼肉店改装:排気主導→客席無風化、補給給気を床下スリットへ。臭気クレーム0・ガス使用量▲8%

  • 樹脂成形工場:局所排気+上部循環で上昇気流を制御。作業エリアWBGT▲1.5℃・夏場残業削減

“空気の設計”は利益に直結💴

ダクトは見えないからこそ、計測・制御・点検性を最初に仕込むのがコツ。私たちは用途に合わせた“ちょうど良い風”を設計し、施工からTAB、運用改善まで伴走します。お気軽にご相談ください😊

 

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第6回ダクト工事雑学講座

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【シリーズ6】ダクトのメンテナンスと定期点検の重要性

~見えない場所こそ、プロの手入れが重要です~

今回は、ダクト設備のメンテナンスと定期点検がなぜ必要なのか、どんな作業が行われるのかについて、詳しく解説します。

ダクトは建物の「呼吸器官」ともいえる重要な設備。空気の通り道であるダクトが健全に機能してこそ、快適で清潔な空間環境が実現します。

しかし、ダクトは天井裏や壁の中など普段目にしない場所にあるため、汚れや劣化が進んでも気づきにくいのが実情です。知らないうちに換気性能の低下や健康被害、空調効率の悪化が起きている可能性もあるのです。


🌬 ダクトメンテナンスを怠ると、どうなる?

ダクトのメンテナンスが不十分だと、以下のような問題が発生します。

  • 空気の流れが滞り、換気・空調の効率が低下

  • 内部に蓄積したホコリやカビが室内に拡散

  • 冷暖房効率の悪化による電気代の増加

  • 金属疲労や湿気による劣化・腐食・空気漏れ

  • モーターやファンに負担がかかり、設備寿命が短縮

  • 異音や振動の原因となり、居住者・利用者に不快感

特に飲食店や工場、病院、老人福祉施設などでは、ダクトの清掃・点検は衛生・安全管理の観点からも極めて重要です。


✅ メンテナンスの具体的ポイント

1. 定期的なダクト清掃

【重要性】
ダクトの内部には、時間とともにホコリ、油分、粉塵、花粉、カビ胞子などが溜まります。これを放置すると、換気性能の低下にとどまらず、健康被害や悪臭の原因にも。

特に注意すべき業種:

  • 飲食店:油分や調理中の煙

  • 病院・施設:感染症リスクのある微粒子

  • 工場:粉塵・金属片などの粒子

【対策】

  • 通常のオフィスや住宅なら1~2年に1回の清掃が目安

  • 飲食店や粉塵の多い環境では半年に1回以上

  • 専門業者によるロボット洗浄・バキューム吸引・高圧洗浄などのクリーニングが効果的

  • 清掃と同時に内部の点検・記録を残すことも推奨されます


2. 接合部・本体の点検と補修

【重要性】
ダクトの劣化や接合部のゆるみ・亀裂は、空気漏れや異音、空調効率の悪化に直結します。

また、一部の劣化が全体のシステムに影響を及ぼすため、小さな異常も見逃さず補修することが大切です。

【対策】

  • 点検箇所:接合部・吊り金具・支持材・フランジ部・遮音材

  • エアリークテストスモークテストで漏れを検知

  • 接合部に新しい気密テープシール材を再施工

  • サビや劣化が進行している場合は、部分交換補強施工


3. 防火ダンパー(FD)の動作確認

【重要性】
火災時に延焼や煙の拡散を防ぐために設けられている「防火ダンパー」ですが、放置すると固着して作動しないケースが多発しています。

ダクト内のFDは、いざという時に確実に機能してこそ命を守る装置です。

【対策】

  • 年に1回以上の動作確認を実施(消防法でも推奨)

  • ダンパーがスムーズに開閉できるか確認

  • グリスアップや清掃・可動部の点検

  • 古い機種は作動試験の記録保管と、交換の検討


4. 換気状況・空気環境の可視化

【重要性】
メンテナンスの有無にかかわらず、実際に空気がどれだけ動いているかを把握することが重要です。
CO₂濃度や温湿度、風量などを測定すれば、ダクトの性能が保たれているか定量的に判断できます。

【対策】

  • 定期的にCO₂モニターや風速計を使用して測定

  • 異常数値が出た場合、早期に点検・対応

  • ビルや店舗では**BEMS(ビルエネルギー管理システム)**の導入も有効


🛠 定期点検と記録管理でリスクを最小限に!

定期的な清掃・点検の実施 + データ記録
この2つを継続することで、突発的なトラブルや大規模修繕のリスクを大きく下げることができます。


📌 まとめ:ダクトは“沈黙の設備”こそ、丁寧な管理を!

ダクト設備は表に見えない分、メンテナンスが後回しにされやすいですが、実は建物全体の快適性や健康、安全、省エネに大きく影響する重要インフラです。

  • 空調や換気性能を長期間にわたって維持

  • 建物の寿命を延ばす

  • エネルギーコストの削減

  • 感染症対策や健康被害の防止

  • 火災時の被害抑制

これらをすべて支えているのが、定期的なメンテナンスと点検です。

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第5回ダクト工事雑学講座

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【シリーズ5】ダクト工事のトラブル事例とその対策

~見えないトラブルが空気環境を悪化させる!?~

今回は、ダクト工事で実際に起こりやすい施工・設計上のトラブルと、それを未然に防ぐための対策について解説します。

ダクトは、建物の「呼吸器官」とも言える存在です。空気の流れをつくるこの設備に問題があると、快適性の低下だけでなく、エネルギー効率の悪化や設備の早期劣化など、さまざまな影響が出てきます。


✅ よくあるトラブル事例とその対策

1. サイズミスによる風量不足 📉💨

【発生事例】
設計時のダクトサイズ計算に誤差があり、空調機からの風量が分岐先に十分届かない事態に。特に建物の奥や上階で「暑い・寒い」「換気が弱い」といった不満が発生。

【主な原因】

  • 使用機器の風量に対して、ダクトの断面積が不足していた

  • 分岐の位置やルートが非効率で、圧力損失が大きかった

【解決策】

  • 設計時に風量と静圧のバランスを検証し、正確なダクトサイズを導き出す

  • 必要に応じてCFD(数値流体力学)シミュレーションで空気の流れを事前確認

  • 現場測量との照合を徹底し、計画との乖離を防ぐ


2. 接合部からの空気漏れ 🚫🌀

【発生事例】
ダクトのジョイント部分の施工が甘く、空気が漏れていることが稼働後に判明。効率が下がるだけでなく、漏れた空気が天井裏に滞留し、カビや結露の原因にも。

【主な原因】

  • 接合部にシーリング材を使わなかった、または施工ミス

  • 工事後にエア漏れ検査を行っていなかった

【解決策】

  • すべてのジョイントに耐久性の高いシーリング材を使用

  • 施工完了後に**「エアリークテスト(気密試験)」**を実施し、漏れを確認

  • メンテナンスで定期的に接合部をチェックし、テープの劣化や剥離を早期補修


3. 防音・断熱対策の不備による苦情や効率低下 🔊❄️

【発生事例】
ダクト内の空気が高速で流れることによって、「ゴーッ」「ビリビリ」といった音が発生。また、断熱が不十分だったため、冬場にダクト内部で結露が発生し、天井に染みが出る事態に。

【解決策】

  • 音の発生源になりやすいエルボ・分岐部に消音材の設置

  • 冷暖房の用途に応じて、適切な断熱材をダクト外部に施工

  • 室内音環境にも配慮した遮音設計の導入


4. 清掃性を考慮していない設計 🧼🚫

【発生事例】
保守点検のためにダクト内部の清掃を試みたが、人が入れない・開口部が少ない・異常に曲がっているなど、メンテナンスができない構造だった。

【解決策】

  • 設計時点で点検口の設置場所と数を確保

  • メンテナンス性の高い直線的なレイアウトを採用

  • 清掃業者の意見を取り入れた設計を心がける


🔍 トラブルを防ぐ3つのポイント

  1. 施工前の詳細な打ち合わせと現場確認
    現場とのズレが設計ミスにつながるため、計画段階から詳細な現地確認が必須です。

  2. 第三者によるチェック体制の構築
    施工後のトラブルは現場の“自己チェック漏れ”が原因なことも。外部の検査機関やダブルチェック体制で精度を高めましょう。

  3. 定期点検と記録管理の徹底
    施工が完了しても終わりではありません。定期的に点検・清掃を行い、異常があれば速やかに修繕する体制を整えましょう。


📘 まとめ:目に見えない設備だからこそ「丁寧さ」が命

ダクト工事は建物の快適性や空気の質を左右する重要な設備です。
しかし、配管やダクトは見えない部分に設置されることが多く、「気づかれにくいトラブル」ほど重大になりがちです。

設計・施工・点検・保守まで、一貫して高い品質管理を行うことで、トラブルのない快適な空間づくりが実現します。

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第4回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

 

 

私たちが日々快適に過ごせるのは、空気の流れが適切にコントロールされているから ということをご存じでしょうか?

エアコンをつけると、すぐに部屋が涼しくなったり暖かくなったりするのは、ダクト工事によって設置された空気の通り道が機能しているからです。

また、換気が行われることで、新鮮な空気が循環し、快適で健康的な生活環境が保たれています。

しかし、ダクトの役割や重要性はあまり注目されることがなく、その存在は「縁の下の力持ち」的なもの です。

今回は、そんなダクト工事がどのように私たちの生活を支えているのか、具体例を挙げながら詳しく解説します!

 


1. ダクト工事がもたらす快適性

 

 

ダクト工事は、建物内の空気の流れを制御し、適切な温度や湿度を保つ ことで、快適な空間づくりに貢献しています。

① 温度調整の役割 – エアコンの効果を最大限に!

 

オフィスビル

  • エアコンの冷暖房を各部屋に均一に届けることで、快適な温度環境が維持され、仕事の効率もアップ します。
  • 適切な温度管理は、夏場の熱中症対策や、冬場の寒さによる生産性低下を防ぐ ことにもつながります。

 

病院や医療施設

  • 患者さんや医療スタッフが過ごしやすいよう、精密な温度調整が必要 になります。
  • ICUや手術室などでは、温度管理が患者の回復に直接影響を及ぼすため、高度な空調システムが導入 されています。

 

 

② 湿度管理の役割 – 健康的な環境を作る

 

湿度が高すぎるとカビやダニが発生しやすくなり、逆に乾燥しすぎると肌荒れやウイルスの感染リスクが高まります。

住宅・マンション

  • 適切な換気が行われることで、室内の湿度が快適に保たれ、結露やカビの発生を防ぐ ことができます。
  • 特に浴室やキッチン周辺では、湿気がこもりやすいため、適切なダクト工事が不可欠 です。

 

図書館・美術館

  • 本や絵画、歴史的遺産などの保管環境では、温度と湿度の管理が極めて重要 になります。
  • 乾燥や湿気が極端になると、紙が劣化したり、木製の展示物が変形したりするため、精密な空調システムとダクトが活躍 しています。

 


2. 安全な空気環境を提供

 

 

ダクト工事は、快適性だけでなく「安全な空気環境」を維持するためにも不可欠な存在 です。

① 排気の重要性 – 有害物質を屋外へ!

 

飲食店の厨房

  • 厨房では、調理時に発生する煙や油煙、臭い を効率的に外へ排出する必要があります。
  • 排気ダクトが適切に機能しないと、油汚れが厨房内に溜まり、火災のリスクが高まる ため、定期的なメンテナンスも重要です。

 

工場・作業場

  • 工場では、有害物質や粉塵、化学ガス などを扱うことがあり、これらを適切に排出しなければ、作業員の健康被害につながります。
  • 排気ダクトの設計やフィルターの使用によって、安全で清潔な作業環境が確保 されます。

 

② 給気の役割 – フレッシュな空気を室内へ!

 

住宅やオフィス

  • 室内に新鮮な空気を取り入れることで、二酸化炭素濃度の上昇を防ぎ、集中力の向上や快適な生活をサポート します。
  • 適切な換気が行われることで、風邪やインフルエンザなどの感染症リスクを低減 する効果も期待できます。

 

地下施設や高層ビル

  • 地下施設では自然換気が難しく、給気ダクトを使って新鮮な空気を送り込む仕組みが不可欠 です。
  • 高層ビルでは、適切な換気システムがないと、部屋ごとの温度や湿度のバランスが崩れやすくなる ため、ダクトの設計が重要になります。

 


3. 持続可能な生活への貢献

 

 

ダクト工事は、エネルギー効率を高め、環境負荷を軽減する役割 も果たしています。

① エネルギー削減 – 効率的な空調管理で省エネ!

 

  • 正しく設置されたダクトシステムは、エアコンや換気システムの効率を向上させ、電力消費を抑える ことができます。
  • 省エネ設計のダクトを導入すると、光熱費の節約にもつながり、企業や家庭のコスト削減に貢献 します。

 

② リサイクル可能な素材の使用

 

  • ダクトには、リサイクル可能な金属や樹脂素材が多く使用 されており、建築廃材の削減に貢献しています。
  • また、長寿命のダクト設計 を採用することで、交換や修理の頻度を減らし、資源の消費を抑えることも可能です。

 


4. ダクト工事が支える未来

 

 

ダクト工事は、私たちの生活基盤を支えると同時に、より快適で持続可能な社会の実現を目指しています

快適な温度・湿度管理で、住環境を向上


排気・給気システムにより、安全で衛生的な空気環境を確保


エネルギー効率を向上させ、環境負荷を軽減

普段は目に見えない存在かもしれませんが、その重要性を知ることで、ダクト工事がいかに私たちの生活を支えているか に気付くことができますね。


次回予告 – ダクト工事のトラブル事例とその対策!

 

次回は、「シリーズ5: ダクト工事のトラブル事例とその対策」 をお届けします!

  • ダクト工事で発生しやすい問題
  • トラブルの原因と解決策
  • メンテナンスの重要性

 

などについて詳しく解説していきます。

次回もお楽しみに!

 

 

 

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第3回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

 

シリーズ3: ダクト工事で使われる道具と技術

~高品質な施工を支える道具と最先端技術~

 

 

 

ダクト工事は、建物内の空調や換気システムを快適に保つために欠かせない工事です。

オフィスビル、商業施設、工場、病院など、さまざまな建物でダクトが設置され、空気の流れをコントロールしています

しかし、ダクト工事は単に管をつなぐだけではありません。

適切な道具を使い、精密な作業を行うことで、安全性と耐久性を確保し、最適な換気環境を作り出します

  • 「ダクト工事ではどんな道具が使われるの?」
  • 「最新技術を導入すると、工事の効率はどう変わる?」
  • 「職人の技術と機械の役割は?」

 

今回は、ダクト工事で使われる道具と技術について詳しく解説 していきます!


1. ダクト工事の基本道具 – 職人の技を支える必須ツール

 

 

ダクト工事では、金属の加工、接続、密閉、測定など、さまざまな工程があります。

そのため、それぞれの作業に特化した道具が活用されています。

① 金属カッター(シャーリング・エアソー) – ダクトを適切なサイズにカット!

 

ダクトは 亜鉛鉄板(ガルバリウム鋼板)やステンレスなどの金属板を加工して作られる ため、適切なサイズに切断する道具が必要です。

使用されるカッターの種類

  • シャーリングマシン → 金属板を一気に直線カットできる
  • エアソー(空気式のこぎり) → 曲線カットや細かい加工が可能
  • ディスクグラインダー → 金属を滑らかに仕上げる

 

ポイント

  • 正確な寸法でカットすることで、ダクトの継ぎ目を最小限にし、空気漏れを防ぐ
  • エアソーは、特殊形状のダクトを加工する際に便利

 


② リベット工具 – ダクトの接続部分をしっかり固定!

 

ダクト同士を接続する際には、リベットやボルトを使用して固定します。

よく使われる工具

  • リベッター → 小型の穴をあけ、リベットを圧着してダクトを接続
  • 電動ドリル → ボルト固定用の穴あけ作業に使用
  • インパクトドライバー → ボルトやビスの締め付け作業

 

ポイント

  • リベットは軽量でしっかり固定できるため、ダクト工事に最適
  • ボルト固定は強度が求められる場合に使用

 


③ シーリング材(シーラント) – 空気漏れを防ぐ重要アイテム!

 

ダクトの接続部分には、小さな隙間が生じることがあります。

その隙間を埋め、空気漏れを防ぐのがシーリング材です。

主なシーリング材の種類

  • シリコンシーラント → 柔軟性があり、ダクトの振動にも強い
  • ポリウレタン系シーラント → 耐久性が高く、長期間の密閉が可能
  • 耐火シーラント → 防火性能を備えたもの(防火ダクトに使用)

 

ポイント

  • 空気漏れを防ぐことで、換気効率を向上させる
  • 防水性・耐久性があり、長期間メンテナンス不要

 


2. 最新のダクト工事技術 – 施工の効率と精度を向上!

 

 

近年、ダクト工事には 最新のテクノロジーが導入 され、作業のスピードアップと品質向上が実現されています。

① レーザーレベル – 精密な位置決めが可能!

 

ダクトを設置する際、正確な水平・垂直を確保することが重要です。

レーザーレベルを使用すれば、手作業での測定よりも精密な位置決めが可能 になります。

レーザーレベルの特徴

  • 床や天井にレーザーラインを投影し、正確な位置決めができる
  • 従来の水準器よりも速く、ミスなく測定できる
  • 長距離の測定も可能で、大規模な現場に最適

 

ポイント

  • 精密な測定により、ダクトが適切な位置に取り付けられ、均一な空気の流れが確保される

 


② 3D設計ソフト – 事前に詳細な設計が可能!

 

 

ダクト工事の前に、3D設計ソフトを活用することで、現場での作業を効率化 できます。

3D設計ソフトのメリット

  • 施工前に完成イメージを可視化できる
  • 現場のスペースに合わせて最適なルートを設計可能
  • 設計ミスを未然に防ぎ、施工トラブルを回避できる

 

ポイント

  • 事前のシミュレーションにより、作業時間を短縮し、コストを削減 できる

 


③ ロボット技術 – 手の届かない場所も安全に作業!

 

ダクトの点検や清掃は、狭くて手が届きにくい場所が多く、作業員の負担が大きい ものです。そこで、最近では ロボット技術の導入 が進んでいます。

ロボット技術の活用例

  • 点検ロボット → カメラを搭載し、ダクト内の状態をリモート確認
  • 清掃ロボット → 自動でダクト内を移動し、汚れを除去
  • 施工補助ロボット → 重いダクトの運搬や位置決めをサポート

 

ポイント

  • 作業員の負担を軽減し、安全性を向上させる
  • 人が入りにくい狭いダクトでも、正確に点検・清掃が可能

 


まとめ:道具と最新技術で、ダクト工事の品質を向上!

 

 

ダクト工事は、職人の技術と最新のテクノロジーの融合 により、ますます精度が向上しています。

基本道具(カッター、リベット、シーリング材)で正確な施工を実現


レーザーレベルや3D設計ソフトで、効率的かつ高品質な工事が可能


ロボット技術の導入で、点検や清掃の安全性と精度が向上

これらの道具や技術を駆使することで、耐久性が高く、快適な空調環境を提供するダクト工事 が実現されます。

次回は、「シリーズ4: ダクト工事が支える快適な生活環境」 をお届けします!


普段は目に見えないダクトが、私たちの暮らしにどのように貢献しているのか、詳しく解説します!

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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第2回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

 

 

 

シリーズ2: ダクト工事の流れ

 

 

 

 

今回は、ダクト工事がどのように進められるのか、その具体的なステップをわかりやすく解説します。

実際の現場ではどんな作業が行われているのか、少しでもイメージしやすくなれば嬉しいです!

 

 

 

 

1. 事前準備と設計

 

ダクト工事の第一歩は、現場の調査と設計です。

これが工事全体の基盤を作る重要なステージです。

 

 

 

 

現場調査

 

現地に赴き、建物の構造や使用目的、必要な空調能力を確認します。

以下のような点をチェックします:

建物内の空間配置や天井の高さ

配管の通る経路や障害物の有無

必要な空調の能力(冷暖房の効率を最大化するため)

 

 

 

設計

 

現場調査のデータをもとに、最適なダクトの配置やサイズを決定します。

設計段階で効率的な空気循環が実現できるかが、施工後の快適性やエネルギー効率に大きく影響します。

 

 

 

 

2. ダクトの製作

 

設計図が完成したら、それに基づいてダクトを製作します。

この工程では、精密な作業と材料選びが重要です。

 

 

 

素材の選定

 

用途に応じて、適切な素材を選びます:

金属製ダクト: 主に大型施設や工場で使用されます。

耐久性が高いのが特徴です。

樹脂製ダクト: 軽量で加工しやすく、飲食店や小規模な空間に適しています。

 

 

 

加工

 

ダクトを設計図通りのサイズや形状に切断し、必要な箇所には穴を開けたり、接続用のパーツを取り付けます。

この加工精度が高いほど、現場での設置がスムーズに進みます。

 

 

 

 

3. 現場での設置作業

 

いよいよ現場での設置作業に入ります。

この工程では、正確性と安全性が求められます。

 

 

 

据付作業

 

ダクトを天井や壁に取り付ける作業です。

固定にはボルトやサポート金具を使用し、しっかりと安定させます。

大規模な現場では、クレーンやリフトが使われることもあります。

 

 

 

接続作業

 

配管同士を接続し、空気が漏れないようにシーリング処理を行います。

接続部分の密閉性が低いと空調効率が落ちるため、非常に丁寧な作業が必要です。

 

 

 

 

4. 最終確認と試運転

 

設置作業が完了したら、仕上げの段階です。

この工程は、システム全体が正しく機能するかを確認する重要なステップです。

 

 

 

動作確認

 

空調の動き: 冷暖房が均等に行き渡っているかをチェックします。

排気と給気のバランス: 汚れた空気がしっかり排出され、新鮮な空気が取り入れられているかを確認します。

 

 

 

仕上げ清掃

 

工事中に発生したホコリや汚れをきれいに清掃します。

清潔な状態でお客様に引き渡しができるよう、細部まで気を配ります。

 

 

 

ダクト工事のポイント

 

ダクト工事は、計画から施工、確認まで一貫して細心の注意を払う必要があります。

特に空気の流れに直結する部分だけに、少しのミスが快適性や効率に大きな影響を与えることも。

プロの技術と経験が光る仕事です!

 

 

 

次回予告

 

次回は「シリーズ3: ダクト工事で使われる道具と技術」をお届けします。

ダクト工事に欠かせない道具や最新技術を詳しくご紹介しますので、ぜひお楽しみに!

 

 

 

 

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第1回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

 

 

新緑がまぶしい季節、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

今月からブログ更新頑張っていきます!

 

 

 

シリーズ1: はじめまして!ダクト工事って何をするの?

 

 

 

「ダクト工事」という言葉は耳にしたことがあっても、具体的にどのような作業をしているのか、ピンとこない方も多いかもしれませんね。

今回は、ダクト工事の基本とその重要性について、お話しします!

 

 

 

 

ダクト工事とは?

 

ダクト工事とは、建物内で空気を循環させるための「空気の通り道」を作るお仕事です。

これにより、建物内の空気環境を整え、快適で健康的な空間を維持します。

 

 

 

 

 

主なダクトの種類

 

空調ダクト

 

エアコンの冷暖房を届けるためのダクトです。

オフィスや商業施設の空調設備には欠かせない存在で、心地よい室温を保つ役割を果たします。

 

 

 

排気ダクト

 

厨房や工場などで発生する煙や臭いを外に排出するためのダクトです。

特に飲食店や工場では、このダクトがなければ作業が成り立ちません。

 

 

 

給気ダクト

 

外の新鮮な空気を建物内に取り入れるためのダクトです。

換気の役割を果たし、空気の循環を助けます。

これにより、二酸化炭素濃度を下げたり、室内の空気をリフレッシュしたりできます。

 

 

 

どんな場所でダクト工事が必要なの?

 

ダクト工事は、私たちが普段利用するさまざまな建物や施設で必要とされています。

 

 

 

 

1. オフィスビル

 

働く環境を快適に保つためには、空調ダクトが必須です。

特に多くの人が利用するビルでは、空気の循環と温度管理が重要になります。

 

 

 

 

2. 飲食店

 

厨房では、大量の煙や臭いが発生します。

これらを素早く外に排出するための排気ダクトが必要です。

適切に設置されていないと、室内に臭いや湿気がこもり、衛生的にも問題が生じることがあります。

 

 

 

 

3. 工場や倉庫

 

作業環境を快適かつ安全に保つためには、給排気ダクトが欠かせません。

特に粉塵や化学物質が発生する現場では、効果的な換気が従業員の健康を守ります。

 

 

 

 

ダクト工事がもたらすメリット

 

ダクト工事は、ただの「配管工事」ではありません。

建物全体の機能性や快適性を大きく向上させる重要な役割を担っています。

 

快適な空間づくり: 空気の循環がスムーズになることで、室内が快適になります。

健康維持: 新鮮な空気が供給され、汚染された空気が効率的に排出されることで、健康的な環境を提供します。

省エネ効果: 正確に設計されたダクトシステムは、空調設備のエネルギー消費を抑えることができます。

 

 

 

これからのダクト工事ブログについて

 

今後のシリーズでは、ダクト工事の具体的な流れや現場で使用される技術、さらに私たちの日常生活を支えるダクト工事の裏側に迫ります!

 

 

 

次回のテーマ:
「シリーズ2: ダクト工事の流れ」

 

現場ではどのように工事が進められるのか?そのステップごとに詳しく解説します。

設計から設置、仕上げまでのプロセスをご紹介するので、ぜひお楽しみに!

 

 

 

 

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