第14回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

ニオイ・湿気・ウイルス対策🦠

 

 

「うちの換気、このままで大丈夫なのかな?」
と不安に感じるオーナー様・管理者様からのご相談がとても増えました。

  • オフィスでCO₂モニターを置いたら、数値がすぐ上がる😨

  • 飲食店でニオイが店内にこもり、お客様の滞在時間が短く感じる

  • 工場で粉じんや煙が気になり、作業者から不満の声が出始めた

こうしたお悩みの裏側には、
「建物のつくり方は変わったのに、換気設備が昔のまま」 というケースも少なくありません。

今回は、店舗・オフィス・工場など事業者様向けに、
換気リニューアル(改修)のポイントと、現場での成功・失敗事例 を交えながらお話しします💼💨


1. 「換気が足りているか」を見極める3つのサイン👀

まずは、今の換気が足りているかどうかをチェックする簡単なポイントを3つ👇

① CO₂濃度を測ってみる(オフィス・教室・会議室など)

最近は、手頃なCO₂センサーも増えてきました。
目安としては、

  • 1,000ppm以下 … 快適ゾーン😊

  • 1,000〜1,500ppm … 少しボーッとしやすくなる

  • 1,500ppm以上 … 明らかに換気不足の可能性大⚠️

会議室・オープンスペース・スタッフルームなどで測ってみて、
すぐに数値が上がるようなら、「人の数」と「換気量」が合っていないサインです。

② ニオイの“残り方”をチェック(飲食店・美容室・クリニックなど)

  • 営業終了後も、翌朝までニオイが残っている

  • トイレや喫煙スペースのニオイが、廊下や客席まで流れてくる

  • 調理臭・薬品臭などが、いつまでも消えない

これは、排気の位置・量・流れがうまく設計できていないサインかもしれません。

③ 結露・カビ・湿気のたまり(店舗・バックヤード・倉庫など)

  • 窓や壁がよく結露する

  • 壁紙の一部が黒ずんでいる

  • 商品や段ボールにカビがついたことがある

これも、換気・断熱・空調のバランスが崩れている典型的な症状です😢


2. 換気リニューアルで“ありがちな失敗”例💦

残念ながら、換気の改修でこんな失敗もよく耳にします。

❌ 失敗例①:とりあえず換気扇を増やしただけ

相談前に、
「ホームセンターで換気扇を買ってきて、自分たちで増設してみた」というケース。

  • 給気が足りず、ドアが開きづらくなる

  • 逆流している場所が出てきて、かえってニオイが広がる

  • エアコンの効きが極端に悪くなった

など、“全体のバランス”を見ていないことで起こるトラブルが多いです。

❌ 失敗例②:厨房だけ強力な排気 → 客席がスースー

飲食店で、厨房の排気を強めただけの場合、
より強い負圧がかかって、客席側からスキマ風のように外気が流れ込むことがあります。

  • 冬は足元がとにかく寒い🥶

  • 夏はドアの開け閉めが重くなる

  • 出入口を開けっぱなしにしないといけなくなる

など、現場の体感としてストレスが増える結果になってしまうことも。

❌ 失敗例③:フィルターが目詰まりしていて能力が出ていない

実はとても多いのがこれです。

  • 給気側のフィルターが真っ黒

  • 天井裏のフィルターボックスが10年以上ノーメンテ😨

  • 排気ファンの羽に油・ホコリがびっしり

こうなると、
どれだけ高性能な機械でも、本来の能力の半分も出せません…。


3. 成功する換気リニューアルの進め方🛠️✨

ここからは、私たちが実際に行っている “うまくいく進め方” をご紹介します。

✅ STEP1:現場調査&ヒアリング

  • 図面があれば確認(ない場合は現地でスケッチ)

  • 既存の換気経路・機器・運転状況をチェック

  • オーナー様・スタッフの「困りごと」を聞き取り

「昼のランチタイムだけすごく暑い」
「この場所だけいつもムッとする」

といった“感覚的な情報”も、とても大事なヒントになります。

✅ STEP2:数値と体感を両方見る

  • CO₂濃度や温度・湿度の測定

  • 風量の測定(実際どれくらい空気が流れているか)

  • 営業時間中と閉店後の違い

こうしたデータを取りつつ、
スタッフさんや利用者さんの声と照らし合わせることで、
「どこで、どの時間帯に、どんな換気不足が起きているか」 を整理していきます📊

✅ STEP3:改善案のパターン提案

いきなり1案ではなく、

  • 最低限ここだけ改善する案

  • 将来も見据えた標準案

  • CO₂連動や熱交換まで含めた“強化案”

といった形で、複数パターンをご提案することが多いです。

「まずはここだけやって様子を見て、将来的に段階的にレベルアップ」

という進め方も、お店や会社の状況に合わせて選べるようにしています😊


4. 業種別・簡単な換気改善のポイント💡

すこしざっくりですが、業種別の「よくある改善ポイント」をご紹介👇

🍜 飲食店(特に小さめの店舗)

  • 厨房の排気に見合った給気ルートの確保(給気口・給気ファン)

  • 客席側の“死角”になっている空気溜まりの解消(サーキュレーターの位置など)

  • トイレの排気が客席に流れ込まないよう、空気の流れを設計

💇‍♀️ 美容室・サロン

  • 薬剤のニオイがたまりやすいゾーン周りのピンポイント換気

  • エアコンと換気の相性を考えた吹き出し位置の見直し

  • お客様の座る位置に、直接風が当たらないような工夫

🏢 オフィス・学習塾・クリニック

  • CO₂モニターで「換気タイミング可視化」

  • 会議室・個室・カウンセリングルームなど、“こもりやすい部屋”に個別換気

  • 24時間換気の風量アップや、時間帯による運転切り替え

🏭 工場・作業場

  • 有害物質・粉じん・熱源のある場所に局所排気

  • 作業者の頭上付近に、クリーンエアのゾーンをつくる

  • 機械の配置変更にともなう換気レイアウトの見直し


5. 私たちが大切にしていること🤝

換気リニューアルの現場で、私たちが特に心がけているのは次の3つです。

① 「現場で働く人の声」を最優先に

図面上の計算だけでは分からない、“体感の不満”があります。

  • 「ここに立っていると、午後になると頭が重い」

  • 「この席だけ夏は暑くて冬は寒い」

こうした声をきちんと拾って、
「現場の人が本当に楽になる換気」を目指しています✨

② 「やりっぱなし」にしない

工事完了がゴールではなく、スタート📍

  • しばらく使ってみてどうか

  • 想定外の使い方で不具合が出ていないか

  • フィルター清掃・点検のペースは現実的か

など、運用面のフォローも含めて一緒に考えていきます。

③ 専門用語を噛み砕いて説明する

「換気回数」「静圧」「風量」…
専門用語を並べられても、正直ピンと来ませんよね😅

だからこそ、

  • 図やイラスト

  • Before/After の数値と体感

  • 「ここがこう変わる」といった具体例

を使いながら、できるだけ分かりやすくお伝えすることを意識しています📘


6. よくあるご質問Q&A🙋‍♀️🙋‍♂️

Q. 改修中、お店や工場の操業は止めないとダメ?
➡ できる限り、営業時間外や定休日・夜間工事で対応するようにしています。
工場の場合は、ラインの切り替えタイミングなどと合わせて進めるケースも多いです。

Q. 予算が限られているんですが…
➡ 「今いちばん効果の大きいポイントはどこか?」を一緒に探して、
そこから優先的に手を入れていくプランもご提案できます💡

Q. とりあえず相談だけでもいいですか?
➡ もちろん大歓迎です!
「今の状況を一度見て、現状を知りたい」という段階でも、お気軽に声をかけてください😊


7. まとめ:換気リニューアルは「働く人・来る人への投資」✨

  • 換気不足は、ニオイ・不快感・集中力低下・健康リスクなど、目に見えない形でじわじわ影響

  • なんとなくの“場当たり的対策”ではなく、現場調査と計画に基づいたリニューアルが大切

  • CO₂・ニオイ・湿気など、目に見える指標と体感を両方見ることが成功のカギ🔑

  • 換気に投資することは、「働く人・来店する人・地域の安心」への投資でもある

「今の換気、正直ちょっと不安…」
「改装のタイミングで、空気のこともちゃんと見直したい」

そんなときは、ぜひ私たち換気設備のプロにご相談ください📩

“空気が気持ちいい場所は、人も集まり、仕事もはかどる場所。”
そんな空間づくりを、これからもお手伝いしていきたいと思っています💨🌈


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第13回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

そのモヤッとした空気、大丈夫?

 

エアコンや照明に比べて、どうしても影が薄くなりがちな「換気設備」。
ですが私たちからすると、 “空気の質”を守る主役級の存在 なんです。

  • 朝起きたときに、なんとなく頭が重い…

  • 会議室に人が集まると、だんだん息苦しくなってくる…

  • 店舗でニオイがこもって、お客様の滞在時間が短く感じる…

こうした「なんとなく不快」は、実は “換気不足” が原因のことがとても多いんです。
今日は、そんな「空気」を相手にしている換気設備業の仕事と、
私たちが大切にしている考え方をお話しします✨


1. 換気設備業ってどんな仕事?

一言でいうと、換気設備業は

建物の中と外を、ちょうどいいバランスで“空気の出入り”させる仕組みをつくる仕事
です。

現場はとても幅広く、たとえば

  • 一般住宅の24時間換気システム

  • オフィスやテナントビルの換気・空調設備

  • 飲食店の厨房排気・給気設備

  • 工場の有害ガス・粉じんの排気装置

  • 病院・福祉施設のクリーンルームや陰圧室の換気

などなど、「人がいる場所」「機械が動く場所」には、必ずと言っていいほど換気設備が関わっています。

“空気”は目に見えませんが、
そこで働く人・暮らす人の健康や、機器の寿命、建物の耐久性にまで影響する とても重要な要素なんです


2. なぜ換気がそんなに大事なの?

「窓を開ければいいんでしょ?」
もちろん自然換気がうまくできる建物なら、それもひとつの方法です。
でも、実際の現場ではのような理由で “設備による計画換気” が必要になるケースが多くあります。

  • 窓を開けると、騒音や排気ガス・花粉が入ってくる

  • 防犯上、簡単に窓を開けっぱなしにできない

  • エアコンの効きが悪くなり、冷暖房費が跳ね上がる

  • そもそも窓が小さい・開かない構造になっている

また、換気不足の空間では…

  • 二酸化炭素(CO₂)濃度が上がり、集中力が低下

  • ニオイや湿気がこもり、カビやダニの原因に

  • ウイルスや細菌が滞留しやすくなる

といったリスクも増えていきます⚠️

私たちは、
「必要な量の新鮮な空気を、無駄なく・効率よく入れ替える」
その仕組みを設計・施工・維持するのが仕事です


3. 換気計画ってどうやって決めているの?

「換気扇をつけるだけじゃないの?」と思われがちですが、
実際にはかなり細かい検討をしていきます。

✅ ① 建物の用途・使い方をヒアリング

  • ここで何人くらいが働くのか?

  • お客様がどのくらいの時間滞在するのか?

  • 火を使うのか?薬品は?機械の発熱は?

例えば同じ30㎡の部屋でも、
「会議室」と「美容室」と「工場内の作業室」では、
必要な換気量や、取りたい経路がまったく違うんです

✅ ② 法令・基準に基づいた換気量の計算

建築基準法や各種ガイドラインでは、
「人がいる空間には、1時間あたり〇㎥の外気を入れましょう」といった指標があります。

それをもとにのような計算を行います。

  • 部屋の容積(縦×横×高さ)

  • 1時間に何回、空気を入れ替えたいか(回転数)

  • 必要な換気風量(m³/h)

計算したうえで、ちょうど良い能力の換気扇やファンを選定していきます

✅ ③ 給気・排気の“バランス”を設計

換気で大事なのは、「どこから入れて、どこから出すか」という “空気の流れ” です。

  • ニオイや湿気の多い場所(トイレ・厨房・喫煙室など)は“排気側”へ

  • オフィスや客席・居室には、新鮮な外気を“給気側”から

  • その間に、人のいるゾーンを通り抜けるイメージ

この流れを考えずに換気扇だけ付けると、
「寒いのに足元にだけ風がくる」「一部の場所だけ空気がよどむ」
といった現象が起きてしまいます

私たちは、図面だけでなく、実際の動線・家具の配置・用途をイメージしながら、
“空気の見取り図” を描いていきます✨


4. 省エネと換気は両立できる?

最近特に多いご相談が、

「電気代も気になるけれど、換気もしっかりしたい…」
というテーマです。

換気と空調は、どうしてもエネルギーと関わってきます。
外の空気を取り込めば、その分エアコンは頑張らないといけません。

そこで活躍するのが

  • 熱交換換気システム(外気を取り入れる前に、室内の熱と交換して温度差を少なくする)

  • CO₂センサー連動換気(人が多いときだけ換気量を増やす)

  • 時間帯や用途に応じた換気スケジュール制御

などの “かしこい換気” です✨

私たち換気設備業は、単に「空気を入れ替える」のではなく、

  • 電気代

  • 快適性

  • 健康・安全性

のバランスを見ながら、建物ごとにベストな方法を提案しています。


5. 換気設備業の“現場のリアル”‍♂️

設計の話が続いたので、少し現場の話も。

  • 天井裏の狭い空間に潜ってダクトを通す

  • 真夏の屋上で、換気フードの取り付けやメンテナンス

  • 工場内で稼働を止められないラインの間を縫って配管工事

など、換気設備の現場はなかなかハードです

でも、工事が終わってお引き渡しのときに、
お客様から

「前より空気がサラッとした気がする!」
「ニオイがこもらなくなって、本当に助かります」
「CO₂モニターの数値が、目に見えて変わりました」

といった声をいただくと、
「やってよかったな」と本当に嬉しくなります


6. お客様に知っておいてほしい“ちょっとしたコツ”

換気設備を長く、ちゃんと働かせ続けるために、
ぜひ覚えておいてほしいポイントをいくつかご紹介します

  • フィルターやグリスフィルターは、定期的に掃除・交換

  • 吸い込み口・吹き出し口を家具や荷物でふさがない

  • 「音がうるさい」「風が弱くなった」と感じたら早めに相談

  • 新規オープンや改装時は、内装だけでなく“換気計画”もセットで考える

これだけでも、
空気の質と設備の寿命は大きく変わってきます。


7. まとめ:空気は“見えないインフラ”だからこそ大事

  • 換気設備業は、「人」と「建物」を、空気の面から守る仕事

  • 換気は、健康・快適性・省エネ・安全性のすべてに関わっている

  • 設計段階から用途・人の動き・エネルギーを考えた“空気の流れづくり”がポイント

  • 日々の簡単なメンテナンスと、プロによる定期点検で、安心・快適な空間が長持ち✨

「最近なんとなく、室内の空気が重い気がする…」
「お店やオフィスの換気、ちゃんとできているのか不安…」

そんなときは、ぜひ一度、換気設備のプロに相談してみてください
私たちも、“空気の見える化”を通じて、安心で快適な空間づくりのお手伝い をしていきたいと思っています


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第12回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

「図面はきれい、でも天井裏はもっとドラマがある。」——ダクト工事の難しさは、限られた空間に“気持ちよく流れる道”を作ることにあります。今回は板金の基本からフランジの選択、吊り・支持金物の据え方、気密・防火・断熱、そして試験・記録まで、現場で役立つディテールを失敗談込みでまとめます。

 

1. 板金・ダクト製作の基礎
• 材質:ガルバ(亜鉛メッキ鋼板)が汎用。塩害・薬品環境はSUS、臭気・油煙は板厚増しや耐油シールを検討。
• 形状:角ダクト(矩形)は納まり自由度が高い。スパイラル(円形)は圧損・漏風・剛性に優れ、軽量で施工が速いのが強み。
• エルボR:90°エルボはR=ダクト幅の1.5倍以上を目安。ショートエルボは損失大→サイレンサ追加や“手前の直管長”で乱流緩和を。↩️
• エキスパンション:温度差・長尺ダクトは伸縮を吸収するキャンバスやスリットで応力逃がし。天井割付けで“揺れ代”も計画。

 

2. フランジ・継手の作法(気密とスピードのバランス)
• 共板フランジ(TDC/TDF):軽量・早いが気密はシール材頼み。屋外・負圧大なら気密等級に注意。
• アングルフランジ:強度・気密良し、ただし重量増&作業手数。大型ダクトや屋外立上りに向く。
• バーリング+スライドダクト:小径・枝で有効。組立スピードが出る。
• ガスケット:ネオプレン/EPDMで連続貼り。ジョイントの“切れ目”をボルト位置に置かないのが小ワザ。
現場メモ:ボルトは対角締めで面圧均一。増し締めのタイミングを断熱前に一度設けると漏風が激減。

 

3. 吊り・支持金物(落ちない・揺れない・鳴かない)
• 吊りボルト:M8〜M12が主流。インサート位置の墨出しを最優先に。梁筋を避ける—あとからズラすのは地獄。
• 揺れ止め:長尺・高速気流はブレース必須。45°でテンションを持たせ、共振帯域を逃がす。
• キャンバス接続:ファン近傍は振動アイソレーションを。キャンバスの捻れ・撓みは音源になるので直線で。
• レベル出し:レーザーで通りを合わせ、エルボ手前後に直管を確保(理想は水力径の3〜5倍)。流れが整う=静かで風量が出る。

 

4. シール・気密—漏れは“静圧と電気代”の敵
• シール材:ブチルテープ+アルミテープの二重が鉄板。シーラントは塗り厚一定、端部は折り返し。
• 気密等級:漏えい率(%)で評価。外気導入・負圧系は一段上の等級を狙う。差圧が高いと臭気逆流が顕在化しやすい。
• テスト:スモークテストで局所の漏れを可視化。差圧計でフランジ跨ぎの圧損増を確認。

 

5. 区画貫通・防火(“穴を通す”は法規の山場)
• スリーブ:躯体貫通はスリーブ必須。鋼製+モルタル充填、耐火シーリングで隙間0を目標。
• 防火ダンパ(FD)/防煙ダンパ(SD):図面と実機の型式一致をダブルチェック。温度ヒューズの位置・向き、点検口の確保が命。
• ケーブル・配管との離隔:電気・給排水との干渉は施工図段階で解決。現場で“下げる”のは最終手段。

 

6. 断熱・防露(露点を跨がせない)
• 材質:グラスウール、ゴム系、ポリエチレンなど。結露区間は厚め、屋外はアルミ被覆で耐候。
• ジョイント:目地のズレは結露の温床。バンド+テープで気密を担保。
• ドレン:全熱交換器・サイレンサで結露が出る場合は勾配1/100、封水トラップを忘れず。

 

7. 騒音対策(“寸法”が最強のサイレンサ)
• 末端風速を落とす→ドラフト・吹鳴り軽減。
• 直管長の確保→乱流抑制で音源低減。
• サイレンサは長さ>数。短いのを2本より必要長の1本の方が効く。

 

8. 試験・調整・記録(Cx)
1) 系統ごとにダンパ全開→総風量を確認
2) 末端で目標風量±10%にバランス
3) CO₂負荷試験(仮設で人員/発生器)→応答性とVAV挙動を記録
4) 騒音・振動、差圧、温湿度、電流値を写真+数値で残す
5) フィルタ差圧の初期値を引き渡し書に明記
記録は時系列で見返せるよう、フォルダ規約とファイル命名を統一。

 

9. 工程と段取り(干渉は図面で終わらせる)
• BIM/3Dで梁下・配管・ケーブルラックと高さ関係を確定。
• 先行墨出しで“吊りピッチ”を実寸化。
• ユニット化(工場でプリフレーム)で現場工数と火気リスクを削減。

 

10. 失敗事例から学ぶ
• ケース1:FDに点検口がない→ 検査で開かず詰み。ダンパ前後300mmの点検域をルール化。
• ケース2:キャンバスがねじれ→ 低周波が“ボーボー”。接続方向のマークを製作段階で。
• ケース3:断熱目地が縦横ズレ→ 天井面に水玉模様。職長が最初の1スパンを現示して見本化。
• ケース4:貫通後の隙間→ 臭気移行&防火不適合。完了前の自主管理票に“貫通写真”項目を追加。

 

11. 安全衛生(切らない・落とさない・吸わせない)
• 切創:エッジ養生・防刃手袋・袖口。
• 落下:工具落下防止、脚立の開き止め。
• 粉じん:コア抜きは集じん機併用、作業後の空調復帰タイミング厳守。

 

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まとめ
“まっすぐ・揺れない・漏れない・鳴らない”。この4拍子が揃うと、ダクトは存在を感じさせない名脇役になります。次回は“住宅の24時間換気・運用のコツ”へ。住まいならではの静音・省エネ・メンテの知恵を深掘りします。✨

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第11回ダクト工事雑学講座

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換気設備は“機器の寄せ集め”ではなく“チーム”。各ポジションの適材適所を見極めないと、風量が出ない・うるさい・結露する・メンテしづらいと四重苦になります。今回は主要機器の選定ポイントを現場目線でまとめます。

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1. ファン(送排風機)—心臓部は静圧と効率で選ぶ
• 風量-静圧特性:ダクト損失(Pa)を読み、運転点が効率の山に乗る型式・回転数を選ぶ。
• 型式:前向き羽根(低静圧・低騒音)、後ろ向き羽根(中〜高静圧・高効率)、SIROCCO/ターボ、軸流(大量風量・低静圧)。
• モータ:EC/DCは部分負荷効率が高く、デマンド制御と相性良し。インバータ駆動の誘導機も依然主力。
• 保守:ベルト駆動はテンション管理・プーリ摩耗、直結はベアリング交換周期。点検スペースの“逃げ”確保は必須。
実務メモ:仕様書に期待運転点(風量・静圧・効率・回転数)と騒音基準を明記。ファン選定は“曲線を合わせる作業”です。

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2. 全熱交換器(熱交換換気)—快適と省エネの要
• 方式:回転式(ロータリー)は効率が高く圧損低め、固定式(対向流プレート)は漏れが少なくメンテが容易。
• 効率:顕熱・全熱(湿気)の回収率を確認。冬の乾燥・夏の蒸し暑さを和らげる。
• 霜取り:寒冷地は冬期のバイパス運転やプレヒートを想定。ドレンの処理を忘れず。
• 衛生:交換素子の清掃アクセス、フィルタ前置き、カビ対策。
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3. ダンパ—空気の交通整理係
• 手動/自動:バランス取り(蝶形)、防火・防煙、VAV(可変風量)用のアクチュエータ付など。
• 設置位置:エルボ直後は避け、直管部を確保。センサーとセットで制御の再現性を確保。
• 気密:閉止漏れ(Lクラス)と作動トルクをカタログで確認。
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4. サイレンサ—“長さ”をケチると効かない
• 形式:ストレート、スプリット、片吸い。周波数特性を見ながら選ぶ。
• 圧損:静圧を食うので、前後のファン点を見直し。短く太くが基本。
• 防火:区画貫通部は耐火・不燃材を選ぶ。

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5. フィルタ—空気のふるい
• 性能:JISやMERV相当の捕集効率、初期・最終圧損、交換周期。
• 差圧計:差圧が“交換の合図”。見える化でメンテ抜けを防止。⏱️
• プレフィルタ+中高性能の二段で、寿命と衛生を両立。
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6. センサー&制御—無駄なく賢く回す頭脳
• CO₂/VOC/PM2.5:在室反応で外気量やVAVを制御。感染症対策としても有効。
• 温湿度:デシカントや加湿器制御と連携。
• BAS:スケジュール運転、清掃・交換アラーム、遠隔監視。ログは“改善の教科書”。
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7. 納まり—図面の外に本当の難所がある
• 点検スペース:パネルが開く半径、フィルタが引き抜ける奥行、脚立の設置余地。
• 搬入経路:エレベーターサイズ、階段の折れ、屋上クレーンの可否。
• 雨仕舞:屋外設置は防水立上り、ケーブルグランド、塩害対策。

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8. 見積・比較の読み方
• 含まれるもの/含まれないもの(電源工事、コア抜き、足場、試運転調整)。
• 性能保証(風量、静圧、効率、騒音、漏風率)。
• 運用コスト(フィルタ寿命、電力、清掃人件費)。
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9. 失敗事例と対策(ケーススタディ)
• ケースA:静圧が足りない
ロータリーフィルタの最終圧損が想定より大きく、風量が設計比70%。→ ファンの余力が無い。ファンリミット+モータ容量に余白を持たせ、差圧アラームで早期清掃。
• ケースB:うるさくてクレーム
末端で風速が8m/s、吹出口直下のデスクでドラフト感。→ 吹出口サイズをアップ、末端ダンパで調整、サイレンサ追加。“静かさ”は寸法から。
• ケースC:結露で天井汚れ
屋外に近いダクト区間で保温不足、ドレンも未整備。→ 断熱厚アップ、ドレン勾配1/100、トラップの封水確保。

 

10. 仕様書に書くと喜ばれること
• 期待運転点(風量・静圧・効率・騒音)と測定方法
• 点検・清掃の推奨周期(フィルタ、ベルト、グリス)
• 消耗品の型番と手配先、代替可能品の条件
• 試運転時の記録シート(CO₂、差圧、温湿度、電流値)。

 

11. スペア&ライフサイクル
• 予備フィルタを1年分、ベルトは最低1セット常備。
• 更新性:10〜15年先のリプレースを想定したスペース・電源・基礎。
• 遠隔監視:異常検知・省エネ分析・故障予兆。

 

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12. 吹出口・吸込口—体感を決める“顔”
• 天井吹出:コアンダ効果で遠達性。事務室で定番。
• 側壁吹出:意匠に合わせやすいが、ドラフトに注意。
• 床吹出:大空間・可変用途に強い。配線床と相性良し。
• 吸込グリル:清掃アクセスの良いものを選定。フィルタ内蔵型は点検サイクルを短めに。

 

13. 屋外フード・防虫・防雪・防雨
• フード形状:フードは見た目以上に性能差がある。逆風時の逆流、雨の侵入、雪の吸い込みを検証。
• 防虫網:細かすぎるメッシュは目詰まりで風量低下。清掃可能な構造と差圧監視を。
• 塩害:海沿いはSUSやコーティング、ケーブル端末の防水。

 

14. 耐風速・停電時のふるまい
• 台風時の逆回転・逆流対策(逆止弁、ダンパ閉止)
• 停電→復電でのソフトスタート、BAS側の初期化手順。
• 非常時運転(防煙・排煙)系と誤連動しないインタロック。

 

15. メンテナンス性のUX
• フィルタ差圧の見える化:現場に貼る“交換早見表”。
• 清掃時の落下粉じん対策:ブルーシート・養生テープ・集じん機。
• 工具レスで開閉できる留め具は時短の味方。⏱️

 

16. 価格だけでなく“リスク”で比較
同じスペックでも、納まり難易度・保守コスト・騒音余裕度・メーカーサポートで実質価値は変わる。見積比較では“安い順”ではなく“後悔しない順”で並べ替えよう。

 

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結語
機器は単品で語らず、系統で最適化する。その視点さえ持てば、換気設備はもっと静かに、賢く、長く働きます。次回はお待ちかね、ダクト工事現場のディテールに突入します!

 

 

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第10回ダクト工事雑学講座

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前回は“なぜ換気が必要か”を俯瞰しました。今回は一歩踏み込み、設計の出発点「必要換気量」をどう決め、どんな風に“通り道(ダクト)”を整えるかを、実務寄りに解説します。現場で迷わないチェックリストも最後に付けました。🧭

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1. 必要換気量=「人+用途+発生源」で決める
必要換気量は、単に床面積で決めるのではなく、人の滞在(CO₂・体臭・呼気湿気)、用途(会議・調理・入浴・製造)、発生源(溶剤・粉じん・熱・臭気)を組み合わせて考えます。
• 人基準:一人あたりの外気量(例:20〜30m³/h/人など)を掛ける。ピーク人数に合わせるか、CO₂連動で可変にするかを検討。🧑‍🤝‍🧑
• 用途基準:更衣室・トイレ・喫煙室・厨房などは標準換気回数の目安を参照。臭気・湿気が強い場所は高めに。🚻🍜
• 発生源基準:局所排気フードで捕集できるなら、室全体の換気量は控えめでもOK。逆に発熱が大きい機器があるなら空調と連携して外気量を上げる。🔥
実務メモ:CO₂センサーを“呼吸域”に近い1.0〜1.2m高で、直吹き風の当たらない場所へ。誤検知を防ぎます。📏

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2. 換気回数の目安と計算の流れ
1) 室の用途から換気回数の目安を仮設定(例:事務室 2回/h、更衣室 6回/h、トイレ 10回/h)。

2) 室内容積(m³)×換気回数(回/h)=必要換気量(m³/h)。

3) 複数室の同時使用率を考えて“系統化”。ピーク同時を1.0とするか0.7程度でまとめるかは用途次第。📊
小さな例題
• 事務室(8m×6m×天井2.7m)→ 容積129.6m³。2回/hなら259m³/h。人数10人で人基準30m³/h/人なら300m³/h。大きい方を採用。✅

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3. ダクト設計:圧力損失と風速のバランス
ダクトの世界では圧力損失(Pa)が主役。ファンは静圧を使って空気を押し流します。損失が大きすぎると風量が出ません。逆に断面を過剰に大きくするとコスト・スペース・揺れが増えます。
• 推奨風速目安:幹線 6〜8m/s、枝 4〜6m/s、末端 2〜4m/s(騒音や結露、コストのバランスをみて微調整)。🏎️
• 損失要因:ダクト長・曲がり・分岐・ダンパ・フィルタ・サイレンサ。エルボは開先Rを大きく、分岐は45°やテーパで滑らかに。🛠️
• 均等圧法/静圧復帰法:分岐後の各支管が同じ静圧に“帰る”ように、ダクト寸法とダンパ設定を調整。職人技と計算の両輪です。🧮
実務メモ:VAV化を見込むなら最低風量時の風速もチェック。末端で1.5m/sを下回ると空気が“重く”なり、滞留やドラフト感のムラにつながります。

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4. 騒音(NC/NR)と振動の対策
音は“速い空気”と“乱れ”から生まれます。
– 末端近くでの急激な絞り込みを避ける。
– サイレンサはダクトサイズに合った長さを確保。短すぎると効かない。
– ファンとダクトの間にキャンバス、機器は防振ゴム/バネでアイソレーション。🔇

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5. 結露と保温—露点を恐れよ外気導入や冷房期のダクト壁温が露点を下回ると、結露→カビ→錆の負の連鎖。
– 冷える区間は保温(断熱)を。屋外や未空調スペースは特に厚めに。
– ドレンパンやドレン配管の勾配、封水を忘れずに。💧

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6. 施工の視点:吊り金物・点検口・意匠
• 吊り:ピッチ、揺れ止め、梁の芯を外さない。耐震ブレースは壁・梁に正しくアンカー。

• 点検口:フィルタ・ダンパ・センサ周りには必須。脚立の置き場所も含めて“作業動線”を設計。

• 意匠:見える化ダクトは継ぎ目とビスピッチの美しさが命。塗装前の脱脂も忘れず。🎨

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7. チェックリスト(保存版)
☐ 人数・用途・発生源を定義した

☐ 必要換気量と換気回数を計算した

☐ 系統図に同時使用率を反映した

☐ 風速・静圧・騒音のバランスを確認した

☐ 保温・結露・ドレン計画を入れた

☐ 点検口・メンテ動線を確保した

☐ 制御(常時/在室/CO₂)と試運転手順を決めた ✅

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8. 等価長さと“曲がりの罪”
エルボ1個で直管何メートル分?という概念が等価長さ。例えば矩形ダクトの90°エルボ(一般的なR)で直管5〜15m分の損失になることも。曲がりを1個減らす=ダクト10m短縮に匹敵するケースがあり、意匠・構造と早期に擦り合わせる価値大。🧩

9. 具体計算ミニ演習(手計算版)
• 目標風量:900m³/h(=0.25m³/s)

• 幹線:矩形400×200、風速3.1m/s → まずまず。

• ダクト長20m、エルボ4個(等価長さ40m相当)、フィルタ初期30Pa、サイレンサ20Pa、末端機器20Pa。

• 直管損失:0.6Pa/m×(20+40)=36Pa(仮)

• 合計静圧:36+30+20+20=106Pa → ファン曲線から運転点を探す。余裕を見て150Pa仕様で選定。🧪
実務メモ:“初期”と“最終(フィルタ目詰まり)”の両方で点を確認。最終時に風量が落ち過ぎないよう、ファンの余力やアラーム設定を。

10. よくある落とし穴
• 給気忘れ:排気だけ強くして負圧地獄。ドアが重い、隙間風、臭気逆流。→ 補給給気の導入、ルートの再設計。

• 点検できない:天井裏でフィルタが抜けない。→ 図面で作業姿勢まで確認。

• 結露トラップ:断熱をケチって天井シミ。→ 露点計算と保温厚の確認。

• 制御が難しすぎ:誰も触らない高機能。→ 運用者ヒアリングで“使いこなせる”設定に。🧑‍🔧

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11. 給排気バランスと圧力ゾーニング“どこを陰圧・陽圧にするか”は快適さと衛生を左右する設計の肝。
– トイレ・厨房・喫煙室:周囲より陰圧(排気>給気)。臭気や煙の拡散を防ぐ。
– 診察室・研究室・清掃済みエリア:周囲より陽圧(給気>排気)。外部の汚染空気を侵入させない。
– 共用部:中立に近く、ドア開閉時の気流を最小化。
差圧の目安は±2〜5Pa程度から。過度な差圧はドア開閉の支障・漏気増加につながるのでNG。⚖️

12. 試運転・調整(Cx)の基本
• 測定機器:アネモメータ、ピトー管+微差圧計、CO₂モニタ、温湿度計。

• 手順:系統ごとのダンパ全開→総風量確認→末端でバランス取り→制御連携(CO₂・在室)→騒音測定→記録。

• 引き渡し書:設定値(上限/下限)、フィルタ差圧のアラーム値、清掃交換の目安も明記。📋

13. 使う道具(現場の相棒)
脚立・ヘッドライト・マーカー・結束バンド・ブチルテープ・トルクレンチ・防振ゴム・レーザー距離計・吸音材・アルミテープ…。“測る、留める、塞ぐ、伝える”が基本動詞。🧳

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14. まとめのミニチートシート
• 人→外気量、用途→換気回数、発生源→局所排気

• 風速は幹線6〜8・枝4〜6・末端2〜4m/sを起点に調整

• 等価長さで曲がりの“罪”を見える化

• Cxで“図面通り”を“現実通り”に合わせ切る

• 圧力ゾーニングで臭気と清浄度をコントロール
ここまでできれば、換気設計の7合目。あとは経験値で“外しにくい形”に磨き上げましょう。⛰️

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まとめ
換気設計は数字×感覚×現場性の総合格闘技。数字だけでも、経験だけでも片手落ちです。計算で“外しにくい骨格”を作り、現場で“流れる形”に仕上げる。次回は、機器選定編として「ファン・全熱交換器・ダンパ・サイレンサ・センサー」を、選定のコツからメンテの勘所まで一気に解説します。お楽しみに!🚀

 

 

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第9回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

こんにちは!「換気設備工事」連載の第1回へようこそ。まず最初は「そもそも換気って何?」「なぜ手間とコストをかけてまで換気設備を整えるの?」という根本の話から始めます。結論から言うと、換気は“目に見えないリスクを外へ逃がし、必要な空気を中へ招き入れる仕組みづくり”。快適さ、健康、安全、そして建物の長寿命化に直結する超・重要テーマです。

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換気=「汚れた空気を出し、きれいな空気を入れる」こと
換気の役割はシンプルです。屋内で発生する二酸化炭素(CO₂)、湿気、臭気、化学物質、微粒子を屋外へ排出し、外気を取り込みます。人がいるだけでCO₂は増え、調理やシャワーで水蒸気が増え、清掃や製造工程では化学物質が舞います。これらがたまると、頭がぼんやりする、カビが生える、壁内が結露する、機器の寿命が縮む…といった問題に直結します。‍

よくある誤解
• 「窓を時々開ければ十分」→ 風が弱い日や冬場は期待通りに動かず、居室によっては空気が滞ります。計画的な換気は“いつでも・どこでも”必要量を確保します。️
• 「空調があるから換気は不要」→ エアコンは主に“熱”を扱う機器。空気の入れ替え(新鮮空気の導入)は別の仕事です。❄️
• 「強いファンを付ければ解決」→ 風量だけでなく、空気の“通り道”の設計が要。吸う場所と入れる場所のバランスが崩れると、隣室から臭いが逆流することも。

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機械換気の方式:第1種・第2種・第3種
日本の建築でよく使われるのは以下の3方式です。用途やコスト、気密性に応じて選びます。
• 第1種(給気・排気を機械で): 室内圧をコントロールしやすく、熱交換器と組み合わせれば省エネ・快適性が高い。病院、オフィス、高気密住宅などに。
• 第2種(給気は機械、排気は自然): 室内をやや陽圧に保ちやすく、外部粉じんの侵入抑制に有効。クリーン度が必要なエリアの前室などで。
• 第3種(給気は自然、排気は機械): 住宅や小規模店舗で一般的。コストが抑えやすいが、外部条件の影響を受けやすいので計画と運用が肝。
方式選定は“用途・気密・コスト・省エネ・メンテナンス”の総合点で決めましょう。

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「必要換気量」と「換気回数」をざっくり理解する
設計でまず決めるのは“どれだけ入れ替えるか”です。指標は2つ。
1) 必要換気量(m³/h): 人数や発生汚染物に応じた必要風量。人が多い空間や作業でVOCが出る場所は多めに。
2) 換気回数(回/h): 室内容積に対して1時間に何回入れ替えるか。例えば体臭や湿気がこもりやすい更衣室や浴室周りは高めに設定。
例:容積120m³の会議室で2回/hなら、240m³/hの換気が目安。人数やCO₂センサーと組み合わせて“可変”にするのが今風です。

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空気の「通り道」をデザインする
換気は“吸う・吐く”の2点だけでは機能しません。空気は最短距離ではなく、抵抗の少ない道を選ぶのが性質。だからこそ、以下を押さえます。
• 給気口と排気口の位置関係: 同じ壁面で近すぎるとショートサーキット(空気が室内を通らず直行)に。対角線配置や高さ差で室内を横断させる。
• 風の邪魔者: 収納や間仕切り、背の高い家具。家具配置の提案までできるのが“良い設備屋”。
• ドアのアンダーカット/ガラリ: 部屋間のバイパスを確保。逆に臭気を閉じ込めたいトイレは個室内で完結する排気計画に。
• 負圧/陽圧の使い分け: 臭気源のあるトイレや厨房はやや負圧、清浄度を保ちたい診察室やクリーンエリアは陽圧。⚖️

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省エネの視点:熱回収と可変風量
外気をそのまま入れると冷暖房負荷が増えます。全熱交換器を使えば、排気の熱と湿気を回収して外気を事前調整。さらにデマンド制御換気(CO₂/VOC連動)やVAV(可変風量)で、必要なときだけ賢く動かせます。結果、光熱費も快適性も両取りに。✨

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メンテナンスまで含めて「設計」
換気設備は“付けて終わり”ではありません。フィルタ清掃、ファンのベルト点検、ダクトのグリス堆積、ドレン詰まり…。点検口をどこに設けるか、フィルタをユーザーが触れる高さか、脚立なしで作業できるか。将来の人件費まで含めた設計が、総コストを最小化します。

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失敗事例から学ぶ(現場あるある)
• 新築住宅で24時間換気を止めたら結露でクローゼットにカビ…→ 冬でも止めない、もしくは弱運転に。️
• 厨房の排気だけ強くして店内が強負圧、ドアが開かない&トイレ臭が客席へ逆流…→ 補給給気をセットで。
• 事務所のCO₂が常に1500ppm超えで眠い…→ 会議・昼休みの人数ピークに合わせて制御、センサーの設置位置も見直し。

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室内空気質(IAQ)の指標をつかもう
実務では“体感”と“数値”を両輪で見ます。代表的な指標はCO₂、温度、相対湿度、PM2.5、TVOC(総揮発性有機化合物)など。CO₂は1000ppmを一つの目安(会議中は上がりがち)として、800ppm前後を保てると眠気やだるさが大きく軽減されます。湿度は40〜60%が快適帯。冬は加湿、梅雨は除湿と、換気・空調・加湿器のチームプレーが重要です。️

シックハウスと法規の背景(ざっくり)
日本では過去の住宅の気密化・材料の変化を背景に、「化学物質による健康被害」への関心が高まりました。その結果、居室に計画換気を備えることが一般化し、24時間換気の運用が推奨されるようになりました。法や基準の細部は用途・時期で異なるため、実際の案件では必ず最新の要件と仕様書を確認しましょう。

住宅・店舗・工場で何が違う?
• 住宅:音と省エネ、メンテの容易さが最重要。第3種が多いが、高気密住宅では第1種+熱交換の快適性が魅力。️
• 店舗/オフィス:人の出入りが多く負荷変動が大きい。CO₂連動でメリハリ運転、厨房や喫煙室など臭気源との圧力ゾーニングがカギ。
• 工場/作業場:局所排気で“発生源対策”が基本。粉じん・溶剤・熱の性状を押さえ、法令に適合させる。

ちょこっとQ&A
Q. 24時間換気は電気代が心配…
A. 近年のECファンは省エネ。弱運転で数十W台も珍しくありません。熱交換と合わせれば冷暖房費の悪化も抑えられます。⚡
Q. 花粉が多い日は換気したくない
A. 外気側に中性能フィルタを入れれば侵入を大幅に低減。差圧上昇に合わせた交換計画が必要です。
Q. ニオイが消えない
A. 通り道の見直し(ショートサーキット解消)、圧力差の再設定、ダクト汚れの清掃、活性炭の導入などが効果的。

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小さな行動が大きな差に
運用でできる工夫はたくさんあります。フィルタ掃除のリマインド、CO₂モニタの設置、ドアのアンダーカットの確保、家具の背面クリアランスの確保…。“空気の流れを想像する癖”をつけるだけで、体感がガラリと変わります。

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次回は数式も怖くない「必要換気量&ダクト設計のキホン」。現場で即役立つ“考え順序”を一緒に身につけましょう!✍️

 

 

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第8回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社紀州板金工業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~ニオイ・結露・暑さを“原因から”断つ~

 

設備は入れて終わりではありません。フィルタの目詰まり、ダンパのズレ、外気条件の季節変動——これらは少しずつ快適性と省エネをむしばみます。今日は“直すべき順番”と“効くメンテナンス”を、現場感覚で解説します。


1|症状から当たりをつける

  • ニオイが取れない :排気不足より給気位置ミスのことが多い。→客席側に逆流していないか煙テストで確認。

  • 結露・カビ :外気導入の断熱不良・風量不足・風速過多(滞留/短絡)のいずれか。→ダクト断熱と露点の見直し。

  • 暑い・寒いムラ ️:吹出し口の到達距離不足やレイアウト変更による短絡。→吹出し形状変更や風向可変で改善。

2|メンテは“上流から”が鉄則

  1. 外気取入口の清掃・離隔確認(虫・落葉・油煙)

  2. フィルタ点検(圧力損失で交換判断、目視だけはNG)

  3. ファン・ベルト・防振(回転数・振動・軸受温度)

  4. ダンパ初期値復帰(工事後の“仮設定”を正規化)

  5. 末端風量バランス(TABで帳尻合わせではなく“配管抵抗”を整える)

この順番を守ると、無駄な部材交換を防ぎ、効果測定が明確になります。

3|年間スケジュールの作り方

  • 春(冷房前):外気量・除湿計画の見直し、ドレン詰まりチェック。

  • 夏(高負荷):連続運転での異音・振動監視、夜間の温湿度ログ取得。

  • 秋(切替期):ダンパ開度の季節リセット、消音器の汚れ確認。

  • 冬(加湿期):結露対策の断熱補修、外気取入口の凍結・着雪対策。

4|省エネと快適の“二兎”を取る改善

  • インバータ最適化:ピーク時間帯だけ上げ、アイドルは絞る。**電力▲10〜30%**が現場実感。

  • CO₂連動換気:人の多い時だけ自動増風。会議室・学習塾・美容室で満足度アップ。

  • 熱交換換気(顕熱/全熱):外気導入量を落とさず空調負荷を低減

  • ダクト改修のミニマム化:全更新ではなく、曲がりR拡大・不要分岐撤去・フレキ短縮で圧損改善→静音化も同時達成。

5|“見える化”が現場を強くする

  • センサー3点セット:CO₂・温度・湿度。月次でしきい値と乖離をレビュー。

  • ダッシュボード:担当者がスマホで風量・差圧・アラートを確認。異常の早期発見でダウンタイム短縮。

  • メンテ記録:交換日と“理由”を残す。**“なぜ変えたか”**が次回の判断基準。

6|ミニ事例(要約)

  • ベーカリー:焼成時の熱と臭気が客席へ。→補給給気を床面近くへ移設、排気フードを縁流型に変更。臭気苦情0・電力▲12%

  • オフィス:午後に眠気・だるさ。→CO₂連動に更新、会議室ブースト機能追加。平均CO₂▲400ppm・生産性改善の声

“直す順番”と“見える化”で結果が出る

場当たり的な交換より、上流からの点検→バランス→制御で手堅く改善。私たちは点検・洗浄・TAB・制御最適化までワンストップで支援します。におい・結露・暑さのお困りごと、まずはお気軽にご相談ください♻️

 

 

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第7回ダクト工事雑学講座

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さて今回は

~“ちょうど良い風”~

「ニオイがこもる」「暑い・寒いムラがある」「作業効率が上がらない」——現場の悩みの多くは“空気の流れ”で解決できます。換気設備・ダクトは、見えないインフラ。だからこそ、設計の入り口で外さないことが最短のコスト最適化につながります。ここでは用途別の考え方から、失敗しない設計・施工の要点までをまとめます。


1|用途で変える“風の作り方”🧭

  • 飲食店 🍜:客席はドラフト感(風当たり)を抑えつつ、厨房の排気主導。排気>給気の軽い負圧で臭気拡散を防止。レンジフードやフード形状、補給給気の位置がキモ。

  • 工場・作業場 🏭:発熱源・粉塵源を「局所排気」で囲い込み、作業者側へ逆流させない。ライン変更が多い現場はダクトの分岐余裕と点検口を計画。

  • オフィス 🏢:CO₂・湿度を監視し、**換気量の可変化(VAV)**を検討。会議室は短時間高負荷に対応できるブースト運転を前提にゾーニング。

  • 医療・研究 🧪:清浄度や圧力差管理が命。陽圧・陰圧の切り替え要件は早期合意。フィルタメンテナンス性と差圧計の見える化が安全性を左右。

2|失敗しない設計の黄金則✅

  1. 発生源主導:ニオイ・熱・湿気・粉塵は“出た瞬間”に捕まえる。全体換気の前に局所排気を設ける。

  2. 給排のバランス:排気だけ増やすと隙間風・扉の開閉不良が発生。補給給気の量・経路・温湿度を同時設計。

  3. 風速と騒音の両立:ダクト内風速を上げれば細く安いが圧損・騒音が増える。騒音基準を先に決めて配管径を確定。

  4. 点検性の先出し:フィルタ・消音器・ダンパは**“触れる位置”**に。天井点検口サイズ、脚立高さ、工具の入りしろまで図面で明記。

  5. 将来余裕:テナント入替・ライン変更に備え、干渉しないルート20〜30%の風量余裕(制御で普段は絞る)。

3|施工でやりがちなNGと回避策⚠️🧯

  • NG:長いフレキダクトの多用 → 回避:可能な限り板ダクト+**緩やかな曲がり(大曲率)**で圧損を低減。

  • NG:ダンパ開度が“現場合わせ”のまま → 回避:**TAB(試運転・風量測定・バランス調整)**を計画に組み込み、記録を残す。

  • NG:排気フード直上に梁・照明 → 回避捕集効率が落ちるので設計段階で干渉チェック。

  • NG:外気取入口が排気口の近接 → 回避:風向、建物の負圧帯を計算。クロスコンタミを避ける離隔・高さを確保。

4|小さな投資で効く改善案💡

  • 可変風量制御(VAV):人の多い時間帯だけ自動で増風。省エネ&快適性UP。

  • DCファン+インバータ:微妙な風量調整が可能。騒音も低減。

  • CO₂・湿度見える化 📊:タブレット表示で“空気の不満”を可視化→苦情・体感ギャップが減る。

  • 消音器・防振:夜間店舗やオフィスフロア下階への音配慮でクレーム予防。

5|導入事例スケッチ(要約)📝

  • 焼肉店改装:排気主導→客席無風化、補給給気を床下スリットへ。臭気クレーム0・ガス使用量▲8%

  • 樹脂成形工場:局所排気+上部循環で上昇気流を制御。作業エリアWBGT▲1.5℃・夏場残業削減

“空気の設計”は利益に直結💴

ダクトは見えないからこそ、計測・制御・点検性を最初に仕込むのがコツ。私たちは用途に合わせた“ちょうど良い風”を設計し、施工からTAB、運用改善まで伴走します。お気軽にご相談ください😊

 

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第6回ダクト工事雑学講座

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【シリーズ6】ダクトのメンテナンスと定期点検の重要性

~見えない場所こそ、プロの手入れが重要です~

今回は、ダクト設備のメンテナンスと定期点検がなぜ必要なのか、どんな作業が行われるのかについて、詳しく解説します。

ダクトは建物の「呼吸器官」ともいえる重要な設備。空気の通り道であるダクトが健全に機能してこそ、快適で清潔な空間環境が実現します。

しかし、ダクトは天井裏や壁の中など普段目にしない場所にあるため、汚れや劣化が進んでも気づきにくいのが実情です。知らないうちに換気性能の低下や健康被害、空調効率の悪化が起きている可能性もあるのです。


🌬 ダクトメンテナンスを怠ると、どうなる?

ダクトのメンテナンスが不十分だと、以下のような問題が発生します。

  • 空気の流れが滞り、換気・空調の効率が低下

  • 内部に蓄積したホコリやカビが室内に拡散

  • 冷暖房効率の悪化による電気代の増加

  • 金属疲労や湿気による劣化・腐食・空気漏れ

  • モーターやファンに負担がかかり、設備寿命が短縮

  • 異音や振動の原因となり、居住者・利用者に不快感

特に飲食店や工場、病院、老人福祉施設などでは、ダクトの清掃・点検は衛生・安全管理の観点からも極めて重要です。


✅ メンテナンスの具体的ポイント

1. 定期的なダクト清掃

【重要性】
ダクトの内部には、時間とともにホコリ、油分、粉塵、花粉、カビ胞子などが溜まります。これを放置すると、換気性能の低下にとどまらず、健康被害や悪臭の原因にも。

特に注意すべき業種:

  • 飲食店:油分や調理中の煙

  • 病院・施設:感染症リスクのある微粒子

  • 工場:粉塵・金属片などの粒子

【対策】

  • 通常のオフィスや住宅なら1~2年に1回の清掃が目安

  • 飲食店や粉塵の多い環境では半年に1回以上

  • 専門業者によるロボット洗浄・バキューム吸引・高圧洗浄などのクリーニングが効果的

  • 清掃と同時に内部の点検・記録を残すことも推奨されます


2. 接合部・本体の点検と補修

【重要性】
ダクトの劣化や接合部のゆるみ・亀裂は、空気漏れや異音、空調効率の悪化に直結します。

また、一部の劣化が全体のシステムに影響を及ぼすため、小さな異常も見逃さず補修することが大切です。

【対策】

  • 点検箇所:接合部・吊り金具・支持材・フランジ部・遮音材

  • エアリークテストスモークテストで漏れを検知

  • 接合部に新しい気密テープシール材を再施工

  • サビや劣化が進行している場合は、部分交換補強施工


3. 防火ダンパー(FD)の動作確認

【重要性】
火災時に延焼や煙の拡散を防ぐために設けられている「防火ダンパー」ですが、放置すると固着して作動しないケースが多発しています。

ダクト内のFDは、いざという時に確実に機能してこそ命を守る装置です。

【対策】

  • 年に1回以上の動作確認を実施(消防法でも推奨)

  • ダンパーがスムーズに開閉できるか確認

  • グリスアップや清掃・可動部の点検

  • 古い機種は作動試験の記録保管と、交換の検討


4. 換気状況・空気環境の可視化

【重要性】
メンテナンスの有無にかかわらず、実際に空気がどれだけ動いているかを把握することが重要です。
CO₂濃度や温湿度、風量などを測定すれば、ダクトの性能が保たれているか定量的に判断できます。

【対策】

  • 定期的にCO₂モニターや風速計を使用して測定

  • 異常数値が出た場合、早期に点検・対応

  • ビルや店舗では**BEMS(ビルエネルギー管理システム)**の導入も有効


🛠 定期点検と記録管理でリスクを最小限に!

定期的な清掃・点検の実施 + データ記録
この2つを継続することで、突発的なトラブルや大規模修繕のリスクを大きく下げることができます。


📌 まとめ:ダクトは“沈黙の設備”こそ、丁寧な管理を!

ダクト設備は表に見えない分、メンテナンスが後回しにされやすいですが、実は建物全体の快適性や健康、安全、省エネに大きく影響する重要インフラです。

  • 空調や換気性能を長期間にわたって維持

  • 建物の寿命を延ばす

  • エネルギーコストの削減

  • 感染症対策や健康被害の防止

  • 火災時の被害抑制

これらをすべて支えているのが、定期的なメンテナンスと点検です。

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第5回ダクト工事雑学講座

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【シリーズ5】ダクト工事のトラブル事例とその対策

~見えないトラブルが空気環境を悪化させる!?~

今回は、ダクト工事で実際に起こりやすい施工・設計上のトラブルと、それを未然に防ぐための対策について解説します。

ダクトは、建物の「呼吸器官」とも言える存在です。空気の流れをつくるこの設備に問題があると、快適性の低下だけでなく、エネルギー効率の悪化や設備の早期劣化など、さまざまな影響が出てきます。


✅ よくあるトラブル事例とその対策

1. サイズミスによる風量不足 📉💨

【発生事例】
設計時のダクトサイズ計算に誤差があり、空調機からの風量が分岐先に十分届かない事態に。特に建物の奥や上階で「暑い・寒い」「換気が弱い」といった不満が発生。

【主な原因】

  • 使用機器の風量に対して、ダクトの断面積が不足していた

  • 分岐の位置やルートが非効率で、圧力損失が大きかった

【解決策】

  • 設計時に風量と静圧のバランスを検証し、正確なダクトサイズを導き出す

  • 必要に応じてCFD(数値流体力学)シミュレーションで空気の流れを事前確認

  • 現場測量との照合を徹底し、計画との乖離を防ぐ


2. 接合部からの空気漏れ 🚫🌀

【発生事例】
ダクトのジョイント部分の施工が甘く、空気が漏れていることが稼働後に判明。効率が下がるだけでなく、漏れた空気が天井裏に滞留し、カビや結露の原因にも。

【主な原因】

  • 接合部にシーリング材を使わなかった、または施工ミス

  • 工事後にエア漏れ検査を行っていなかった

【解決策】

  • すべてのジョイントに耐久性の高いシーリング材を使用

  • 施工完了後に**「エアリークテスト(気密試験)」**を実施し、漏れを確認

  • メンテナンスで定期的に接合部をチェックし、テープの劣化や剥離を早期補修


3. 防音・断熱対策の不備による苦情や効率低下 🔊❄️

【発生事例】
ダクト内の空気が高速で流れることによって、「ゴーッ」「ビリビリ」といった音が発生。また、断熱が不十分だったため、冬場にダクト内部で結露が発生し、天井に染みが出る事態に。

【解決策】

  • 音の発生源になりやすいエルボ・分岐部に消音材の設置

  • 冷暖房の用途に応じて、適切な断熱材をダクト外部に施工

  • 室内音環境にも配慮した遮音設計の導入


4. 清掃性を考慮していない設計 🧼🚫

【発生事例】
保守点検のためにダクト内部の清掃を試みたが、人が入れない・開口部が少ない・異常に曲がっているなど、メンテナンスができない構造だった。

【解決策】

  • 設計時点で点検口の設置場所と数を確保

  • メンテナンス性の高い直線的なレイアウトを採用

  • 清掃業者の意見を取り入れた設計を心がける


🔍 トラブルを防ぐ3つのポイント

  1. 施工前の詳細な打ち合わせと現場確認
    現場とのズレが設計ミスにつながるため、計画段階から詳細な現地確認が必須です。

  2. 第三者によるチェック体制の構築
    施工後のトラブルは現場の“自己チェック漏れ”が原因なことも。外部の検査機関やダブルチェック体制で精度を高めましょう。

  3. 定期点検と記録管理の徹底
    施工が完了しても終わりではありません。定期的に点検・清掃を行い、異常があれば速やかに修繕する体制を整えましょう。


📘 まとめ:目に見えない設備だからこそ「丁寧さ」が命

ダクト工事は建物の快適性や空気の質を左右する重要な設備です。
しかし、配管やダクトは見えない部分に設置されることが多く、「気づかれにくいトラブル」ほど重大になりがちです。

設計・施工・点検・保守まで、一貫して高い品質管理を行うことで、トラブルのない快適な空間づくりが実現します。

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